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児童ポルノ“保護”で国連脱退論が浮上(上)

「ポルノナショナリズム」の台頭!?

勝部元気 コラムニスト・社会起業家

 先日、国連教育科学文化機関(ユネスコ)が南京大虐殺文書を世界記憶遺産に登録したことに対して、政府・与党関係者から「ユネスコへの拠出金停止を検討するべきだ」とする主張があがったというニュースが報じられました。

 さらに大手紙ではユネスコ脱退の検討を提案するコラムが掲載されるなど、ユネスコの決定に対して一部で反発の声があがっています。これらの主張は近しい思想を持つ国民からの支持を受け、インターネットでも多くのネット右翼(ネトウヨ)が賛同を表明しました。

脱退という「セルフ村八分」

 ところがインターネットではネット右翼とは別の層の人々が、今度は国連脱退を表明するという事態が生じています。理由は児童ポルノ漫画の「保護」。

 10月26日に、国連の「子どもの売買、児童売春、児童ポルノに関する特別報告者」であるブーアブキッキオ氏が日本に対し、子どもを極端に性的に描いた漫画を禁止するよう勧告しました。

 日本で児童ポルノ漫画が野放図になっている状態は、海外メディアから度々やり玉にあげられてきましたが、とうとう国連にまで指摘される事態へと発展したのです。

1933年・国際連盟総会 松岡洋右首席全権1933年の国際連盟総会で、日本は「脱退」という「セルフ村八分」をおこなった
 その勧告に対し、児童ポルノ漫画を趣味にしている一部の人々が国連脱退の声をあげ始めました。
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