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[4]不妊原因の半分は「男性」にあるという現実

横田由美子 ジャーナリスト

“不妊は女性の病気”という根強い意識

 前回、「男性不妊だったある妊活カップルの道のり」(2015年10月26日)という記事を掲載したところ、男性不妊を専門とする医師は、こう感想を漏らした。

 「(サトミさんたちが)大変に気の毒な夫婦であることは間違いない。しかし、最終的に子どもを授かっているだけ幸せだと言えるでしょう。実は、サトミさんたちのような過酷な経験をしている夫婦は少なくないし、その方たちの中には、授からないまま、不妊治療どころか、結婚生活まで終了してしまうこともあるのです」

精液検査の結果精液検査の結果を知らせる書類
 WHOが正常な性生活を1年続けても妊娠しないカップル7万7273組を対象に行った調査では、「女性側に原因がある」は41%、「男性側に原因がある」は24%、「男女両方に原因がある」は24%という数字が出ている。

 横浜市立大学附属市民総合医療センターの湯村寧生殖医療センター泌尿器科部長は、「海外のデータではあるが」と前置きした上で、不妊症の48%、つまり半分は男性側に原因があることがわかると説明する。

 「日本では、多い場所では6組に1組が不妊という調査結果もあります。しかし、“不妊は女性の病気”という意識が根強く、また、婦人科で検査を受けることに対する抵抗感もあって、男性不妊で訪れる患者さんは非常に少ない。
 一番の理由は、

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