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「妊活」女性がマタニティマークを見かけると……

「妊婦を守る」というマークの理念は真逆の方向に?

横田由美子 ジャーナリスト

 「妊活を始めたころは、マタニティマークは憧れでした。翌月にでも付けられると思っていたんです。でも実際はなかなか妊娠しない。付けている人を見ると、自分との“格差”を思い知らされて、イライラが抑えられなくなる。それでもやっぱり1日も早く、私はあのマークをバッグに付けたいんです」

妊婦晩産化するなか、マタニティマークに対する女性たちの思いは複雑だ(写真は本文と関係ありません)
 と、この年末で40歳になってしまうと焦りを隠さないまま、ミクさんは、心の葛藤を吐露した。

 バッグには、マタニティマークの代わりに、妊娠できるジンクスがあるという「こうのとりキティ」のキャストストラップがぶら下がっていた。同じように働きながら妊活している友人がプレゼントしてくれたものだ。

「マタニティマークが腹立たしい」

 女性の晩婚・晩産化は、今や大きな社会問題だ。著者は、現在、「不妊大国ニッポンのリアル」という連載をしていて、妊活中だったり妊活経験のある多くの女性を取材してきた。

 過去のインタビューでは、特段「マタニティマーク」が話題になることはなかったが、改めて話を聞くと、皆、マタニティマークに複雑な感情を抱いていることがわかった。特に、自然妊娠でも不妊治療でも、晩産した女性ほど、そのマークへの思いは

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