「妊婦を守る」というマークの理念は真逆の方向に?
2016年06月24日
「妊活を始めたころは、マタニティマークは憧れでした。翌月にでも付けられると思っていたんです。でも実際はなかなか妊娠しない。付けている人を見ると、自分との“格差”を思い知らされて、イライラが抑えられなくなる。それでもやっぱり1日も早く、私はあのマークをバッグに付けたいんです」
バッグには、マタニティマークの代わりに、妊娠できるジンクスがあるという「こうのとりキティ」のキャストストラップがぶら下がっていた。同じように働きながら妊活している友人がプレゼントしてくれたものだ。
女性の晩婚・晩産化は、今や大きな社会問題だ。著者は、現在、「不妊大国ニッポンのリアル」という連載をしていて、妊活中だったり妊活経験のある多くの女性を取材してきた。
過去のインタビューでは、特段「マタニティマーク」が話題になることはなかったが、改めて話を聞くと、皆、マタニティマークに複雑な感情を抱いていることがわかった。特に、自然妊娠でも不妊治療でも、晩産した女性ほど、そのマークへの思いは
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