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AKB総選挙で投票活動をするファンの心理とは

脳内にいつも飛び交う妄想と甘い夢想

青木るえか エッセイスト

 今年もAKBの選抜総選挙が終わった。

 よく言ってるんだけど、「有名なファン投票イベントだけど投票しない人には投票券すら見たことがない東西横綱」は『有馬記念』と、この『AKB選抜総選挙』だろう。競馬とAKBって似てるよな。知らない人には顔の見分けがつかない、ってとこが。

開場前には長蛇の列ができた=ハードオフ・エコスタジアム新潟20160618総選挙会場の前には長蛇の列ができた=2016年6月18日、ハードオフ・エコスタジアム新潟
 競馬を始める前には「年末総決算、ファン投票有馬記念!」とか言われても、近所に投票箱があるわけでなし、いったいどこでそんな大がかりな投票が行われてるのかさっぱりわからなかった。

 JRA(日本中央競馬会)はテレビ新聞雑誌に大量の広告を出すけど、有馬記念のファン投票は簡単な告知ぐらいで、投票行動を煽るような広告はないしねえ。

 競馬を始めてみてわかったのは、有馬のファン投票は割とジミに淡々とやってるってことでした。

 AKBの選抜総選挙は有馬記念のファン投票よりは知られてるような気はする。

 「CDに投票券ついてんだろ? それでCDいっぱい買って券だけ抜いてあとは捨てるんだろ? むかしのビックリマンチョコみたいなことやってんだろいい大人がー」

 みたいな蔑みの視線とともに。

つぎこまれる相当な金と労力

 今回、指原莉乃が24万票取って1位になったので「投票券の封入されたCDの値段が1500円として、掛ける24万、指原莉乃一人だけでも3億6000万円の金が投じられたことになる」とか言う人がいたが、それはない。

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