2016年07月12日
ネットに「代理母」、「エージェント」というワードを打ち込むと、驚くほどたくさんの「代理出産エージェンシー」のHPがあがってくる。
どこもだいたい大きく三つのプログラムがある。
ひとつは、妻側の卵巣に問題がある場合。早期閉経や癌などの病気による卵巣摘出者、子宮内膜症など卵巣の状態が不調で過去に何度試みても体外受精に失敗した人などが対象になる。
このケースでは、卵子ドナー(エッグドナー)から提供を受け、夫の精子を使って体外受精を行い、妻が妊娠・出産する。
日本では違法なので、米国など卵子提供が合法の国に夫婦で渡航しなくてはならない。
現地で検査と精子を採取し、精子はスクリーニングされてから凍結する。夫はこの段階で帰国が可能になり、後はもっぱら妻側の「負担」となる。
体外受精を実際に行うため、再度渡航する必要があるが、だいたい夫婦で一緒に戻るケースが多い。というのも、実際の体外受精まで少し時間をあける工程をとるエージェンシーが少なくないからだ。
まず、卵子ドナーを決定しなければならない。場合によっては面談もある。次に、ドナー自身が様々な検査を受け、「大丈夫」となれば採卵する。それからようやく、ドナーと夫の「受精卵」を子宮に移植することができるのだ。
こうしたドナーの検査や受精卵の管理費用だけでなく、自分たちの検査費、さらにはドナーを含めた渡航費、滞在費、謝礼が加算されていく。あっという間に費用の見積もりは500〜600万円近くになる。
また、移植しても妊娠に至らなかった場合は、
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