花森安治や大橋鎭子のへんな感じは、朝ドラにはそぐわなかった
2016年10月06日
見ていてイライラしたり腹がたつ番組を見て「イライラする」と言うと「なら見るな」と言われるわけだが、「イライラするからこそ、こいつをやっつけてやる!」という気持ちで見続ける、ということはある。
当欄で、以前、面白いってほめたこともあります『真田丸』、どうしたわけか現在はそのようなサツバツとした気持ちで毎週欠かさず見るようになってしまっております。
『真田丸』を見るのがやめられなくなったワケ――コテコテのやりすぎはあるけれど(WEBRONZA)
こういうことを書くと「見るのやめられないんでしょ? それも好きのうちよ〜」とか言われてたいへん不愉快である。太平洋戦争時、アメリカは徹底的に日本を研究したと思うが、それは日本が好きだったからか。
なぜ『真田丸』がそんなことになってしまったか、については最終回が終わってからまた分析をしたいと思います。で、そういうのとは逆に「見ていてイライラするから、見たくなくなる」という番組も当然あって、『とと姉ちゃん』はまさにそれだった。
イライラしてたまらん!
なら見るな!……さっさと切れ! と思ったけれどそうできない理由があったのです。
最終回が終わった! ほんとせいせいした!
たった15分なのに、毎回苦痛だった!
とにかくイライラで出来てるようなドラマだった。いろんなことにイライラしてブチッと消しそうになる。
悪辣メーカーアカバネ電器の社長(古田新太。このキャスティングもまた安易というか)が「これで『あなたの暮し』も終わりだフッフッフ」とかやってる場面とか、見てられなかったもん。
こんなドラマにありがちな場面で腹が立ってしまったのか。
こんなのはふつう、腹を立てる前にチャンネル回して数分後に忘れるってやつだろう。まさに「イヤだから見ない」ことになっていたはず。しかし『とと姉ちゃん』ではそういうわけにいかなかった。
私は『暮しの手帖』の愛読者だ。中学生の頃。1970年代前半、だいたい、第2世紀の20号ぐらいからずっと読んでいた。まさに、毎回のように商品テストをやってた時代。
有料会員の方はログインページに進み、朝日新聞デジタルのIDとパスワードでログインしてください
一部の記事は有料会員以外の方もログインせずに全文を閲覧できます。
ご利用方法はアーカイブトップでご確認ください
朝日新聞デジタルの言論サイトRe:Ron(リロン)もご覧ください