『週刊現代』と『週刊文春』のバトル、何となく後ろ向きのAV女優や風俗体験記事
2016年11月04日
“読者高齢化”週刊誌はどこへ向かうのか(上)――「文春砲」に対抗した(?)『週刊現代』医療特集の反響
『週刊文春』も7月7日号からがんについての連載を始めたのだが、「がんの名医が教える『悪い手術』と『いい手術』」という見出しの脇に「『週刊現代』医療特集のウソ」とある。『週刊現代』の医療特集を批判しつつ、医療についてのキャンペーンを行うという方針だ。
記事中で匿名の外科医が『週刊現代』の特集についてこうコメントしている。「外科医にとって痛いところを突いているのも事実です」「しかしながら、多くのことに関して一%以下のリスクを八〇%起こるがごとく過大な誇張で説明されています。明らかに患者さんにとって悪影響で、間違った治療選択に誘導する可能性があります」
『週刊現代』はその批判を全く意に介さないかのように「国民的大反響!」などと表紙にぶち上げて特集を続けたのだが、それを批判する『週刊文春』のボルテージも上がり、ついに7月21日号には「『週刊現代』医療記事はねつ造だ!」という見出しの記事を掲載。
認定NPO法人「地域精神保健福祉機構」(コンボ)が『週刊現代』に抗議文を送ったことを紹介しているのだが、その抗議文書では、『週刊現代』の取材や編集方法を「ねつ造」と断定していると書いている。
しかもそれを受けて『週刊文春』はこう書いた。
《今回本誌は、コンボが抗議文書の公開に踏み切ったことを受けて、「週刊現代」六月十一日号から七月十六日号でコメントしている医師や薬剤師、ジャーナリストなどに取材し、約三十名に話を聞くことができた。すると取材や編集方針への不満や抗議が噴出したのだ。》
つまり、『週刊現代』の記事に対する医者たちの不満を特集記事で掲載したのだ。例えばその記事で紹介された、かもめメディカルケアセンターの藤井昭夫施設長の指摘はこうだ。
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