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赤根那奈インタビュー、宝塚時代からの思い(上)

ミュージカル『ビッグ・フィッシュ』出演

岩橋朝美 フリーエディター、フリーライター


拡大ミュージカル「ビッグ・フィッシュ」に出演する赤根那奈=斎藤泉撮影
 2017年2月、ミュージカル『ビッグ・フィッシュ』が日生劇場で上演される。本作はティム・バートン監督による同名映画をブロードウェーでミュージカル化した話題作だ。日本版の演出は白井晃があたり、メインキャストには川平慈英、浦井健治、霧矢大夢、赤根那奈、藤井隆、鈴木福(Wキャスト)、ROLLYらミュージカル界内外からバラエティー豊かな人材がそろう。上演を前に、同作に出演する赤根那奈に、役作りや共演者、宝塚時代のエピソード、改名への思いについて話を聞いた。(インタビューは11月1日に行われました)

 自らの体験談を現実にはあり得ないほど大げさに語り、聴く人を魅了するのが得意な父エドワード(川平)と、それを素直に聴けない息子のウィル(浦井)。ある日の諍いで溝を深めたふたりだったが、母サンドラ(霧矢)からエドワードが病に倒れたことを知り、ウィルは妻のジョセフィーン(赤根)とともに実家へ向かう。そこで、彼が知った真実とは……。

 父と息子の物語を、現実なのか“ホラ”なのかわからないエドワードの奇想天外なエピソードを交えてファンタスティックに描く同作で、赤根は浦井演じるウィルの身重の妻ジョセフィーンを演じる。赤根は宝塚歌劇団で「夢咲ねね」の名で星組トップ娘役として活躍し、昨年5月に、コンビを組んだトップスター、柚希礼音とともに惜しまれつつ退団。その後は女優として活動し、本作が退団後のミュージカル3作目となる。

白井さん版『ビッグ・フィッシュ』を新鮮に受け取って

――映画版『ビッグ・フィッシュ』が以前から好きだったと伺いました。作品のどんなところに魅力を感じていますか?

 宝塚歌劇団在団中に海外の映画を資料として見ることが多くて、DVDを借りることが多かったんですね。ある日、何かいい映画がないかなと探していた時に、この作品の表紙が目に飛び込んできて。黄色のお花畑の中にユアン・マクレガーと相手役の女優さん(アリソン・ローマン)がいるのがとてもきれいで、「あ、これは絶対にいい映画だろうな」と思って借りたのがきっかけでした。その時は、ティム・バートンの作品だとは気づいていなかったんです。

拡大ミュージカル「ビッグ・フィッシュ」に出演する赤根那奈=斎藤泉撮影
――ティム・バートンのほかの作品と比べて、ファンタスティックでありながらも、奇抜さは控えめで、やさしい印象ですよね。

 そうなんです。親子の絆や人の思いやりを描いたドラマの中に、ファンタジーや映像ならではの美しさ、幻想的な雰囲気があったので、あぁこれは映画館で見たかったなと思いました。映画の中でもやはり一番印象に残ったのは、そのお花畑でのプロポーズでした。ミュージカルではどのようになるんだろうと思いますが、舞台でしか出せない美しさや浮世離れした部分が、また新たに作られるのではないかなと思います。とても楽しみです。

――演出家の白井晃さんも、「舞台ならではの魅力を出したい」とおっしゃっていましたが、作品の資料は読んだりされましたか?

 ブロードウェー版のあらすじを読んだり、動画を見たりしていますが、白井さんがブロードウェー版の動画は見ないようにしているとおっしゃっていたので、きっと白井さんの頭の中では作品の世界観ができあがっていて、白井さん版『ビッグ・フィッシュ』が改めて作られるんだろうなと思っています。私もそれを新鮮に受け取って、作品を作っていきたいです。

――音楽の印象はいかがですか?

 すんなりと心の中に入ってくるメロディーが多いです。アメリカンなポップな楽曲もあれば、サーカスのシーンなどでは幻想的な曲調もあって、『ビッグ・フィッシュ』ならではの音楽だなと思います。今からとても楽しみです。

◆公演情報◆
ミュージカル『ビッグ・フィッシュ』
2017年2月7日(火)~2月28日(火) 日生劇場
[スタッフ]
脚本:ジョン・オーガスト
音楽・詞:アンドリュー・リッパ
演出:白井晃
[出演]
川平慈英/浦井健治/霧矢大夢/赤根那奈(夢咲ねね 改め)/藤井隆/JKim/深水元基/鈴木福・りょうた(Wキャスト)/鈴木蘭々/ROLLY
公式ホームページ
〈赤根那奈さんプロフィル〉
富山県出身。2003年に宝塚歌劇団に入団、月組に配属。夢咲ねねとして活動を始める。08年星組に組替え。09年、『太王四神記 Ver.II-新たなる王の旅立ち-』で星組トップ娘役に就任。在団中の出演作は『ロミオとジュリエット』、『ノバ・ボサ・ノバ-盗まれたカルナバル-』、『オーシャンズ11』、『眠らない男・ナポレオン -愛と栄光の涯に-』など。13年には台湾公演にも参加。15年5月『黒豹の如く/Dear DIAMOND!!』で退団。15年7月『サンセット大通り』で退団後初舞台。16年4月には『1789 -バスティーユの恋人たち-』でヒロインを演じた。「夢見るシアター」(KTV)のナビゲーターも務めるなど、幅広く活動している。

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筆者

岩橋朝美

岩橋朝美(いわはし・あさみ) フリーエディター、フリーライター

映画関連のムック・書籍の編集に携わった後、女性向けWEBメディア・Eコマースサイトのディレクションを担当。現在はWEBを中心に、ファッション・美容・Eコマースなど多様なコンテンツの企画、編集、取材、執筆を行う。また、宝塚やミュージカルを中心とした舞台観劇歴を生かし、演劇関連の取材や執筆も行う。

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