メディア・広告業界は「専業主婦」賛美で自分の首を絞めている
2017年03月31日
女優・堀北真希さんが芸能界引退を発表し、世間に衝撃が走りました。トップクラスの人気を誇る女優さんだけに、結婚・出産を機に20代であっさりと引退してしまうことに驚いた人も多かったはずです。
また、2017年3月22日には長年日本の女子バレーボールを牽引してきた東レの木村沙織選手も引退の記者会見をしました。まだ30歳で日本のトップクラスの実力を依然維持しているにもかかわらず、引退して専業主婦になるという決断に、各所から惜しむ声が聞こえてきます。
女優とアスリートと全く異なる二人ですが、ともに大成功を収めた人物として国中に名を轟かせたにもかかわらず、専業主婦になることを公言して表舞台から去って行きます。その一方で、女性活躍推進が叫ばれている昨今、二人の決断にどこかモヤモヤとした人も少なくないのではないでしょうか。
もちろん個人の選択に対して他人がとやかく言うことはできませんし、言うべきでもありません。ただし、メディアや世間が「専業主婦」という選択をどのように扱うかに関しては、気を付けるべきポイントがいくつかあると思うのです。
たとえば、必要以上に専業主婦という生き方を賛美したり、主婦になることが幸せになることとイコールのように語ることは慎む必要があるでしょう。今回も彼女たちが主婦になったことで、「羨ましい」と憧れを抱く発言は少なくないようですが、専業主婦というのは本来非常にリスキーな選択なのです。
まず、最大の問題は
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