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古川雄大インタビュー

『モーツァルト!』主演も決定、ニューヨークの旅がエネルギー源に

五月女菜穂 フリーライター・フリーランサー


拡大古川雄大=冨田実布撮影、ヘアメイク:AOKI/HIKOHO

 2017年10月からはミュージカル『レディ・ベス』、年末から2018年初めは『ミュージカル「黒執事」-Tango on the Campania-』、さらには5・6月にはミュージカル『モーツァルト!』の主演も決定した古川雄大。勢いがあり、今をときめく俳優は、今年30歳になった。一つの節目を迎えた古川に俳優としての今とこれからを聞いた。

店員さんに「友情キューン」(笑)

――7月に誕生日を迎えられて30歳になりました。20代と30代の差ってありますか?

 差は大きいですね。でも実感はあまりないですし、基本は変わっていないのですが…自分の意識を変えていこうかなとは思っています。

――意識というのは? 俳優としての「意識」ですか?

 俳優としての意識もそうですし、プライベートの意識もそうです。

――それは変わってきたな、変わりたいな。どっちなんでしょう。

 うーん…変わりたいなの方が強いかもしれないですね。変わりたいということを意識するというか。…いやぁ、「30代どうですか」ってよく聞かれるんですね。でもね、何も変わらないですよ、正直(笑)。ただ、心がけとしては、変わりたいなと思っています。

拡大古川雄大=冨田実布撮影、ヘアメイク:AOKI/HIKOHO
――ニューヨークへ行かれていましたが、何かミュージカルなどご覧になりましたか? 印象的だったものはありますか?

 はい、たくさん見ましたね。トニー賞受賞の作品や受賞した俳優さんが出ている作品などを見ました。この作品のこの役者さんが印象的だったなとか、この作品の話が面白いなとか、演出が面白いなとか、いろんな感想を持ちました。ひとつ例を挙げるとしたら…? 役者さんがスゲェなって思ったのは『ミス・サイゴン』のエンジニア役の人が素晴らしかった。うまいし、魅せるんです。役割としてコメディー要素を担っていたんですけど、客席をドッカンドッカン笑わせていました。あと、『シカゴ』のロキシー役の方。身長が低い女優さんだったんですけど、体の使い方がうまかったですし、表現の幅が広くて印象に残りました。『ディア・エヴァ・ハンセン』も作品としても素晴らしかったですね。個性的な役柄を完璧に、僕より年下の人が演じるのはすごいなと。

――2週間でたくさんご覧になったんですね。

 はい、かなり見ました。

――それは俳優として見なきゃなっていう思いがあったのですか?

 そうですね。でも、海外だと観劇がしやすい環境だというのも関係しています。日本だと、「よし!」って感じで、気合入れて演劇やミュージカルを見ますけど、向こうは気軽に見られるので。

――ずいぶんとニューヨークの旅は満喫されたわけですね。

 満喫しました。はい。得たものはたくさんあります。

――これから舞台が続くのでエネルギー源にもなる、と。

 なりました。すごくなりましたね。

拡大古川雄大=冨田実布撮影、ヘアメイク:AOKI/HIKOHO

――ブログ拝見しました。毎日決まったお店でチョコチップクッキーとコーヒーをオーダーされていたそうですね。面白かったです。

 ブログは見たらダメですよ(笑)。あれ読んだら、クッキーとコーヒーしか食べてない印象がありますけど、実際はいろんなものを食べましたよ。ロブスターも食べましたし!(笑) …確かにクッキーとブラックコーヒーは毎日食べました。甘いと苦いとをこう…交互に…甘い苦いって素晴らしいですよねぇ。

――たまたま見つけたお店だったのですか?

 たまたま見つけたお店です。そこばっかり行ってました。

――店員さんにも顔を覚えられたとか。

 そう、ブログにも書いたんですけど、最初は、僕が片言英語でのオーダーだったので、冷めた感じで対応されてたんです。でも最後に行った時に、僕が「チョコレートチップと」って、「と」って言ったら、「コーヒーだろ?」って言われて。もう、キューンってしたんです。たまにあるじゃないですか、友情なのにキュンとすること。「なんかこれくすぐったいぜ、友情キューン」、みたいな(笑)。そのキューンが帰る2日前ぐらいだったんです。なんか小っ恥ずかしくて、最終日はあえて別のところへ行きました(笑)。

――ニューヨークに行く機会があったらまた行きたいですか?

 行きます。そこは必ず行きます。で、覚えてるかなって試したいです(笑)。英語を喋られるようになってから行きたいですね。

●古川雄大 出演情報●
◆Yuta Furukawa 30th Birthday Live
2017年8月7日(月) 大阪 BIGCAT
2017年8月20日(日) 東京 Zepp Tokyo
詳細はこちら
◆ミュージカル『レディ・ベス』
2017年10月8日(日)~11月18日(土) 東京・帝国劇場
2017年11月28日(火)~12月10日(日) 大阪・梅田芸術劇場メインホール
公式ホームページ
◆『ミュージカル「黒執事」 -Tango on the Campania-』
2017年12月31日(日)~2018年1月14日(日) 東京・TBS赤坂ACTシアター
2018年1月19日(金)~22日(月) 兵庫・神戸国際会館こくさいホール
2018年1月26日(金)~28日(日) 愛知・江南市民文化会館
2018年2月3日(土)~4日(日) 石川・本多の森ホール
2018年2月10日(土)~12日(月・休) 福岡・久留米シティプラザ ザ・グランドホール
公式ホームページ
◆ミュージカル『モーツァルト!』
2018年5月・6月上演/東京・帝国劇場
公式ホームページ
〈古川雄大プロフィル〉
長野県出身。俳優・ミュージシャンとして活動中。主な出演作は、ミュージカル「エリザベート」「1789 バスティーユの恋人たち」「ロミオ&ジュリエット」2018年には「モーツァルト!」でヴォルフガング・モーツァルト役を演じる。芝居と音楽を両輪に独自の進化を続けている
古川雄大オフィシャルサイト

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筆者

五月女菜穂

五月女菜穂(そうとめ・なほ) フリーライター・フリーランサー

1988年生まれ。東京生まれ・在住。慶應義塾大学文学部東洋史学科卒業後、朝日新聞社で新聞記者経験を積む。2016年11月からフリーライター・フリーランサーとして活動。 公式ホームページ 

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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