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【インタビュー】吹原幸太×百名ヒロキ/上

演出家・吹原幸太と、新星・百名ヒロキが舞台『終わらない世界』について語る

五月女菜穂 フリーライター・フリーランサー


拡大吹原幸太(左)と百名ヒロキ=冨田実布撮影

 ジェットラグプロデュース『終わらない世界』が2017年11月29日から、東京・紀伊國屋ホールで始まる。劇団子供鉅人の益山貴司による書き下ろし脚本を、ポップンマッシュルームチキン野郎の吹原幸太が演出。歌と踊りを交えたオペレッタ風の芝居に、元宝塚宙組トップスターの大和悠河、17年に初舞台を踏んだばかりの百名ヒロキらが出演することが決まり、吹原幸太と百名ヒロキの対談が実現した。

 作品の見どころはどこか。お互いの印象や共演者について、また、百名には俳優になろうと思ったきっかけや初舞台の感想などを聞いた。そして、作品テーマの真逆になる質問、「もし隕石が落ちて世界が終わるとしたら?」には、それぞれの人柄が見える答えが返ってきた。吹原が百名にアドバイスをする場面もあり、早くも?!お稽古の様子を垣間見ることができた。

狂言回し役に百名ヒロキが挑む

拡大吹原幸太(右)と百名ヒロキ=冨田実布撮影

――今回の『終わらない世界』はどのようなお話なのですか?

吹原:隕石が落ちて世界が終わるはずだったのに、結局隕石が落ちなくて世界は終わらなかったと言う設定です。そのような状況の中で生きて行く人々を描いています。登場人物は演劇に関わる人たちなのですが、彼らの群像劇ですね。彼らの事情やら愛憎やらドラマやらが浮かび上がってきます。

――コメディ作品でもあるのでしょうか?

吹原:コメディが目的のお芝居ではないですが、手段としては当然いろいろ使っていくことになると思います。

――脚本を読んだ時の印象を教えてください。

吹原:僕は、お芝居はラストシーンが一番大事だと思っているんです。脚本を最初に読んだ時にラストシーンが美しくできると思ったので、「これなら戦えるな」と純粋に思いましたね。あと、読み味がすごく良いんです。トップシーンから見やすいし、言葉のチョイスもいいなぁと思います。演出プランもどんどんわいてきているので、これから作っていきたいです。

――その中で、百名さんはどんな役なのですか?

吹原:設定としては、舞台美術を作る美術部という部署の一番下っ端の若者なんですが、物語の狂言回しになるポジションです。彼が主人公の大女優と話をするところから話が始まってるんですよ。

――その大女優役が大和悠河さんなんですね?

吹原:はい、そうです。その大和さんとの関係性がだんだんと浮かび上がってくるんです。すごく面白い作りになっているなと思いました。

拡大百名ヒロキ=冨田実布撮影

――狂言回しの役だそうですが、百名さんはどうですか?

百名:とても楽しみですね。

吹原:基本的には彼の目線で物語が進んでいくので、セリフ量も結構あると思います。

百名:えっ…重要な役なんですね…。

吹原:そりゃそうでしょ!(笑) このポジションで芝居に出ていて、重要じゃないわけがないですよ(笑)

百名:はい! 稽古が楽しみです。

◆公演情報◆
ジェットラグプロデュース
『終わらない世界』
2017年11月29日(水)~12月3日(日) 東京・紀伊國屋ホール
※チケット一般発売:10月7日(土)~
[スタッフ]
作:益山貴司(劇団子供鉅人)
演出:吹原幸太(ポップンマッシュルームチキン野郎)
[出演]
大和悠河/百名ヒロキ、野口オリジナル、帆風成海、渡辺慎一郎、廣瀬響乃、藤田奈那(AKB48)、森田匠、伊藤真奈美、安楽信顕、椎田香王子/鈴木歩己
公式ホームページ
〈吹原幸太プロフィル〉
2005年にポップンマッシュルームチキン野郎を旗揚げ。以来、同劇団の主宰・脚本・演出を担当する。脚本家としてTVドラマや映画等、多方面で活動を続ける傍ら、俳優・声優・構成作家としても活動している。
ポップンマッシュルームチキン野郎ホームページ
〈百名ヒロキプロフィル〉
沖縄県出身。2017年『ボクが死んだ日はハレ』で舞台デビュー。11月3日から戦国シェイクスピア『マクベス』、2018年1月からミュージカル『マタ・ハリ』への出演が決まっている。
百名ヒロキオフィシャルブログ

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筆者

五月女菜穂

五月女菜穂(そうとめ・なほ) フリーライター・フリーランサー

1988年生まれ。東京生まれ・在住。慶應義塾大学文学部東洋史学科卒業後、朝日新聞社で新聞記者経験を積む。2016年11月からフリーライター・フリーランサーとして活動。 公式ホームページ 

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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