2017年10月25日
「排卵日を告げられること」をきっかけにダメになる夫婦がいる一方で、「排卵日を告げられたい」と夫が考えれば、その夫婦は前向きに妊活していくことができる。
[5]排卵日に射精しなければならないという焦り
[20]「俺は生殖機械か?」 別居した夫の思い
[21]妻から「排卵日をはっきり言われたい」夫
取材を続けて思ったのは、結局、妊活がうまくいかなくても、夫の性格や資力によって、夫婦関係の破綻は、かなりの確率で避けられるということだった。妊活の世界ほど、“経済格差”が影響する場所はない、ということだ。
妻(38歳)は現在、産休・育休に入っているが、
「メドがついたら、また職場復帰するつもり。うまく戻れなかったら? 大学院に行き直してもいいかなと考えています」
そう、あっけらかんと答えた。
夫は、「仕事を続けるにしても、辞めて好きなことをするにしても、君のしたいようにしたらいい。そのためのバックアップはいくらでもするから」
と、言ってくれるという。
過去、最終的に中絶という選択をした女性(「[19]燃え尽きて……妊活後に中絶、そして離婚」が、「すべての決断と責任を夫から押しつけられるように感じた」と、取材で答えたのとは大違いだ。
妊活中も今も、週に3回は家事代行サービスから人が派遣されてくる。夫の時間に余裕がある時は、「ベビーシッターを利用して、外食することが多い」。妊活で経済的にも精神的にも追い詰められている女性が聞いたら、嫉妬で気が狂いそうなエピソードが次から次へと出てくる。
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