リベラル衰退の原因はその“保守化”にある
2017年11月24日
リベラルはTVの“議席”獲得で惨敗している――保守化・右傾化を安倍“忖度”メディアのせいにして良いのか?
前稿で述べたように、報道番組のエンタメ化自体が大変由々しき事態だと思うのですが、保守派はハードな人物からソフトな人物に至るまで幅広くコメンテーターのラインナップをそろえることで、この波に逆らうことなく乗っています。
それに対して、リベラル派はどうでしょうか? 残念ながらほとんど対応できていません。私自身もつい先日までは「エンタメ化したテレビが悪いのだ!」と批判するだけで、現状を変えるための具体的な戦術を一切考えたことはありませんでした。同じような人も多いはずです。そもそも、保守派に牛耳られていることに危機感をいだいてすらいない人も多いのではないでしょうか。
(※なお、前稿同様、ここでの「リベラル」はマスコミ等で使われる「いわゆるリベラル」とは異なり、「進歩主義、社会自由主義、社会民主主義等、欧米先進国で左ウイングに位置する中道左派政党の思想に近しい政治信念を持つ人も含む」と定義します。急進的な左翼は含みません。一方、「保守派」は今回の分析の対象ではないため、マスコミ等で使われる「いわゆる保守」として分類されることの多い、保守主義、権威主義、新自由主義、愛国主義等の思想を持つグループという定義をそのまま使用します。また、安保と原発に対する賛否は政治思想とはレイヤーが異なる話なので、ここでの保守・リベラル分類の要素には含めません。厳密な定義とは異なる部分もありますが、今回は政治思想的な議論には踏み込まないこととします)
ですが、困ったことに、
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