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平野綾、『ブロードウェイと銃弾』に出演/下

福田雄一演出の明るくスタイリッシュなコメディ・ミュージカル

真名子陽子 ライター、エディター


平野綾、『ブロードウェイと銃弾』に出演/上

福田さんは誰よりも笑って、誰よりも楽しんでいる

拡大平野綾=岸隆子撮影

――何度か出演されている福田作品ですが、その福田さんの印象は?

 お稽古場では待っているのではだめで、積極的にいかないといけないんです。お稽古のラスト1週間くらい前までは何も言われないんですよ。役者をまず泳がせるというところから始まるんです。役者は「(これで)大丈夫かな?」って不安に思うんですけど……ただ、福田組にいつも出演している役者は自分から(福田さんに対して)なにかしらプレゼンをしていくので、それぞれ自分のプランを打ち出していくようになるんです。

 そして福田さんがギリギリになって「あの時にやっていたあれがおもしろい」ってピンポイントで言われるんです。でも、こっちはいろいろ出しているので覚えていない……(笑)。そんなことしてました?っていう状況になるんですけど、自分が出したものを思い出しながら形にしていきます。

――なかなかハードなお稽古場のような……

 お稽古場で福田さんが言われるほんのちょっとしたことがすごく重要なんです。普段言わないからこそ余計に。役に乗せるとすごくおもしろくなる、という要素を見つけておっしゃってくださっているんだなと思います。

――福田さんは役者さんが出される演技プランを、書き留めたりしているんですか?

 書き留めていらっしゃるんですかね? なんだろう……観客としていらっしゃる(笑)。稽古場からずっと見ている観客。誰よりも笑っているし、誰よりも作品を楽しんでいらっしゃいます。

――一度アフタートークを拝見したのですが、本当に楽しんでいらっしゃいますよね。それが舞台に表れている感じがします。

 本番中も一番後ろの席で見ていらっしゃるんですけど、役者がすべってしまって客席がシーンとしている中、福田さんの笑い声だけが劇場に響いているというときがよくあるんです(笑)。

拡大平野綾=岸隆子撮影

――(笑)。それは役者さんへの愛情で笑っているんですか?

 いえ、真剣に笑っているんです。「福田さんの笑い声が聞こえて不安になりました」って言ったら、「だって、おもしろかったんだもん」って(笑)。演出家だけど、そういうことすらも楽しんでしまわれる方ですね。それらすべてをひっくるめて福田組だと思います。『レディ・ベス』でご一緒だった方で、今回初めての福田組へ参加される方が数名いらして、福田さんから何を要求されてもいいように備えなきゃと話していました。

――(笑)。

 普通だったらできない演出をされますし、常に新しいことにチャレンジしていらっしゃいます。それが今のミュージカル界でどういう影響を及ぼすのだろうと、とても楽しみでもあります。そのチャレンジもただ切り込んでいくのではなく、愛があるんですよね。

――確かに、いろんな時事ネタを放り込んだり、大丈夫かしら?と思うような演出をされていますよね。

 ミュージカル『エドウィン・ドルードの謎』は何百通りもの終わり方があって、福田さんが得意で好きな作品作りができたんじゃないかなと思うんです。でも、今回はウディ・アレンが作ったものをどう演出されるのか。演出の引き出しを見せてもらえるのがとても楽しみです。

◆公演情報◆
ミュージカル『ブロードウェイと銃弾』
2018年2月7日(水)~28日(水) 東京・日生劇場
2018年3月5日(月)~20日(火) 大阪・梅田芸術劇場メインホール
2018年3月24日(土)~4月1日(日) 福岡・博多座
[スタッフ]
脚本:ウディ・アレン
オリジナル振付:スーザン・ストローマン
演出:福田雄一
原作:ウディ・アレン/ダグラス・マクグラス(映画『ブロードウェイと銃弾』より)
[出演]
浦井健治、城田優
平野綾、保坂知寿、愛加あゆ、ブラザートム、鈴木壮麻、前田美波里 ほか
公式ホームページ
〈平野綾プロフィル〉
児童劇団へ入り子役として活動を開始。2001年に声優でデビューし、数々の作品で主要な役の声を務める。2011年に『嵐が丘』で舞台デビュー。声優と女優を両立させながら活躍の幅を広げている。主な舞台出演作品は、『レディ・ベス』『コメディ・トゥナイト!』『マーダー・バラッド』『エドウィン・ドルードの謎』『レ・ミゼラブル』『モーツァルト!』など。
平野綾オフィシャルブログ

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筆者

真名子陽子

真名子陽子(まなご・ようこ) ライター、エディター

大阪生まれ。ファッションデザインの専門学校を卒業後、デザイナーやファッションショーの制作などを経て、好奇心の赴くままに職歴を重ね、現在の仕事に落ち着く。レシピ本や観光情報誌、学校案内パンフレットなどの編集に携わる一方、再びめぐりあった舞台のおもしろさを広く伝えるべく、文化・エンタメジャンルのスターファイルで、役者インタビューなどを執筆している。

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