差別を乗り越えられるかが人間の進化を決める
2018年02月02日
無視か反論か。ネトウヨ、ネトミソ対処法――「現状対策班」と「未来構築班」の連帯が不可欠だ
続・無視か反論か。ネトウヨ、ネトミソ対処法――膨張し続ける差別主義者に社会はなす術が無いのか?
前回の記事『続・無視か反論か。ネトウヨ、ネトミソ対処法――膨張し続ける差別主義者に社会はなす術が無いのか?』に引き続き、インターネット上でネトウヨ(ネット右翼)やネトミソ(=ネットミソジニー。女性嫌悪ゆえにインターネット上で女性叩きをする性差別主義者のこと)からバッシングを受けた時、無視することが良いのか、反撃をすることが良いのかについて、議論を進めたいと思います。
ネトウヨやネトミソを放置すればどんどんインターネット上で膨張するわけですから、初回の冒頭で紹介したインターネットメディア「リテラ」の「差別に対して反撃を加える必要がある」という主張は分かります。
ですが、前回の記事にも書いたように、その反撃にすら彼らは悦び、さらに勢いを増すわけです。つまり、反撃も地獄、放置も地獄。こうなると、どうして良いのか本当に分からなくなります。でも、もちろん諦めるわけにはいきません。何か打つ手は無いのでしょうか?
ネットでの差別対処法として、私は3つの対応策があると思っています。
まずは当たり前のことですが、お金と時間に余力がある限り、なるべく裁判で訴えることです。ネット上で争うのではなく、法廷で争うのです。在日朝鮮人のフリーライターである李信恵氏は、「在日特権を許さない市民の会」(在特会)と桜井誠前会長に損害賠償を求めていた裁判や、まとめサイト「保守速報」に損害賠償を求めていた裁判で、名誉毀損や差別があったと認められて、勝訴しています。
また、相手が匿名でも、通信会社に対する情報開示請求によって相手を特定し、裁判を起こすことが可能です。差別の案件とはやや異なりますが、2018年1月にはプロ野球DeNAの井納翔一選手が、妻の容姿を匿名掲示板で侮辱した人を訴えたことがニュースになりました。これに触発されたインターネット上のインフルエンサーである「イケダハヤト」氏やはあちゅう氏が、訴訟の準備を始めていることをTwitterで公言しています。裁判の結果次第では今後も続々と訴える人が出て来るかもしれません。
私もインターネット上で本名が分かる相手から侮辱を受けたのを放置し、その後訴えようと思ったら時効(1年)が過ぎてしまい、本当に後悔したことがあります。決して「ネットの書き込みだから」と放置せず、一人でも多くの人が法的手段に訴え続けることが、社会全体の秩序を良くしていくはずです。これからは私自身も、相手が匿名でもなるべく法的な対応を取ろうと思いますし、是非一人でも多くの人にそうして欲しいと思います。
2つ目の方法としては、
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