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古川雄大インタビュー/下

『モーツァルト!』主演、今は覚悟を決めた

真名子陽子 ライター、エディター


古川雄大インタビュー/上

Wキャスト、意識してしまうのか意識せずいられるのか

拡大古川雄大=草田康博撮影

――Wキャストの山崎さんについて聞かせて下さい。

 とても素敵で大好きな先輩です。稽古場でもとても優しく接してくださる方で、フレンドリーに話しかけてくださいます。

――今回は同じ役です。お稽古場で意識してしまいますか?

 そうなんですよね。そこが自分でも楽しみなんです。すごく意識してしまうのか、意識せずいられるのか。まだどう接するべきなのかわからないですね。どうなるのか、自分でも楽しみです。

――コンスタンツェ役の平野綾さんは『レディ・ベス』で、生田絵梨花さんと木下晴香さんは『ロミオ&ジュリエット』で共演されています。

 平野さんは『レディ・ベス』の時とは違って愛を描いていくので楽しみですし、生田さんと木下さんは、ジュリエットとは180度違う役柄なので、お二人がどんな感じで役作りをされるんだろうとすごく楽しみです。素顔もジュリエットのイメージだと思うんです。コンスタンツェの要素がご本人にないと思うんですね、きっと。感情を思いっきり出すということがなさそうなので、そこをどう表現されるのかが楽しみです。

――市村正親さんとの共演は? どんな印象をお持ちですか?

 初めて共演させていただくんですけど、いろんな舞台を見させてもらう中で、役者としてとても尊敬できる方だと思っています。今回、近くで勉強させていただけるのがうれしいです。

――公演中は役が離れなかったりしますか?

 いえ、カーテンコールですでに役は落ちています(笑)。でも、どこかにその役はいるかな……日常生活の中で役が出てくることはないですけど、いつもどこかで考えてはいますね。『エリザベート』で初めてルドルフをやったときは常に考えていましたね。今回はそれ以上に濃くなるような気がします。期間も長いですし、出番も多いですし、感情の流れも激しいので。

――プレッシャーはありますよね。

 感じています。歴代、素晴らしい方々が演じられていますし、単純に帝国劇場で最後にあいさつをすることの重さも感じています。錚々たるキャストの方々がいらっしゃる中、最後にあいさつをさせてもらうにふさわしいパフォーマンスをしなければと思っています。いろんなプレッシャーを感じています。

――歴代のモーツァルト役の方々を意識されますか?

 意識したくないんですけど、お客さまが意識されるでしょうし、だから僕も意識しながらがんばろうと思っています。

◆公演情報◆
ミュージカル『モーツァルト!』
2018年5月26日(土)~6月28日(木) 東京・帝国劇場
2018年7月5日(木)~18日(水) 大阪・梅田芸術劇場メインホール
2018年8月1日(水)~19日(日) 名古屋・御園座
[スタッフ]
脚本・歌詞:ミヒャエル・クンツェ
音楽・編曲:シルヴェスター・リーヴァイ
演出・訳詞:小池修一郎
[出演]
山崎育三郎 古川雄大(Wキャスト)/平野綾 生田絵梨花 木下晴香(トリプルキャスト)/和音美桜/涼風真世 香寿たつき(Wキャスト)/山口祐一郎/市村正親 ほか
公式ホームページ
〈古川雄大プロフィル〉
長野県出身。俳優・ミュージシャンとして活動中。主な出演作は、『黒執事 -Tango on the Campania-』『レディ・ベス』『ロミオ&ジュリエット』『1789 -バスティーユの恋人たち-』など。アルバム『F coat』が2018年2月21日にリリースされ、その後、東名阪でのツアーが決定している。また、9月からは『マリー・アントワネット』フェルセン伯爵役での出演が決まっている。芝居と音楽を両輪に独自の進化を続けている。
古川雄大オフィシャルサイト

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筆者

真名子陽子

真名子陽子(まなご・ようこ) ライター、エディター

大阪生まれ。ファッションデザインの専門学校を卒業後、デザイナーやファッションショーの制作などを経て、好奇心の赴くままに職歴を重ね、現在の仕事に落ち着く。レシピ本や観光情報誌、学校案内パンフレットなどの編集に携わる一方、再びめぐりあった舞台のおもしろさを広く伝えるべく、文化・エンタメジャンルのスターファイルで、役者インタビューなどを執筆している。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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