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「100回の練習より1回の舞台」/真風涼帆

【宝塚~朗らかに~】「天は赤い河のほとり」で本拠地お披露目

日刊スポーツ新聞社・村上久美子


【日刊スポーツ3月8日紙面(東京本社発行版)より】

拡大本拠地お披露目へ意気込む真風涼帆(撮影・奥田泰也)
 20周年の宙組新トップコンビ、真風涼帆と星風まどかは、16日に兵庫・宝塚大劇場で開幕する「天(そら)は赤い河のほとり」「シトラスの風-Sunrise-」で本拠地お披露目を迎える。真風は「100回の練習より1回の舞台」と言い、本番へ全霊を傾ける覚悟。宝塚大劇場は4月23日まで、東京宝塚劇場は5月11日~6月17日。

 宙組20年。節目に新トップに立った。正月明けに東京公演「ウエスト・サイド・ストーリー」で初作品を終え、宙組全体を率いて本拠地お披露目を迎える。

 「大劇場(作)は、単純に稽古場の人数が多い。やっぱり、全員の真ん中に立つ意識は違う。これだけの圧が、視線があるんだな。稽古場から感じます」

 熱い思いは胸にしまい込み、おどけて話す。20周年イベントで初代の姿月あさとから前トップ朝夏まなとまで、歴代7トップと共演。「肌で感じた(20年のバトンを)大切に、つなげていけるようにしないとダメ」と、気を新たにした。

 星組育ちだが、初舞台は宙組公演。和央ようかの退団公演だった。

 「宙組は、もともといた場所という温かみを感じていました。朝夏さんとも久しぶりにお会いできて、すごく幸せ。写真も撮らせてもらいました」

 本拠地お披露目を前にエネルギーも補給。今作は篠原千絵氏の傑作漫画を原作に、真風は古代帝国の皇子にふんする。トップ娘役の星風まどかが演じる現代の女子高生が、タイムスリップして繰り広げられる歴史ファンタジーだ。

 「原作はもともと知っていたので、読んでいました。軽くだったので、あらためて読み直しました」

 役柄は皇子。稽古場での洋服から留意している。

 「ノーブル…ですよね。やっぱり稽古も、カジュアルな服、ジーパンではやらないですね。少女漫画のあこがれの人だと思うのであこがれられる存在でいられるように。そこの表現は大切だと思います」

 175センチという身長にも恵まれ、若手時代からりりしい立ち姿で注目されてきた。女性の理想を体現する少女漫画の主人公は、宝塚の王道作だ。

 「ショーの『シトラスの風』も、宙組と言えば! の作品で、すごく好き」

 98年の宙組誕生時に上演された「シトラスの風」を真風、星風の新コンビバージョンで再演する。星風とは、前作を終えたことで関係性が深まったという。

 「稽古場でも真剣にやっているんですけど、毎日、1公演終えるたびに、絆につながっていきます。『100回の練習より1回の舞台』と言うじゃないですか。今、実感しています」

 トップコンビとして2人で走り始めて「信頼関係は、舞台(本番)で培われたものが強く、大きい」と痛感した。星組時代、背を追った元トップ柚希礼音、その前の同トップ安蘭けいも激励の言葉をくれた。「温かい言葉をいただきました。私にとって宝物なので、(内容は)お知らせはできません」。先輩の金言はそれほど重い。宝物を抱き、宙組を率いて歩を進めていく。

 ◆ミュージカル・オリエント「天(そら)は赤い河のほとり」(脚本・演出=小柳奈穂子氏) 篠原千絵氏の傑作漫画を原作にしたミュージカル。舞台は紀元前14世紀、古代オリエントのヒッタイト帝国。世継ぎと目される第3皇子カイル(真風涼帆)は、呪術によりタイムスリップさせられた現代の女子高生、鈴木夕梨(星風まどか)と出会う。実子に皇位を継がせたい皇妃ナキア(純矢ちとせ)の所業と知ったカイルは夕梨を側室に置く。

 ◆ロマンチック・レビュー「シトラスの風-Sunrise-」(作・演出=岡田敬二氏) 98年の宙組誕生時に上演された「シトラスの風」の最新版。「飛翔」「誕生」をテーマに「すがすがしく、さわやかで、若い」風と、王道レビューをあわせた詩情作品。

 ☆真風涼帆(まかぜ・すずほ)7月18日、熊本県生まれ。06年、和央ようか退団の宙組公演「NEVER SAY GOODBYE」で初舞台。星組配属。新人公演に5回主演。15年5月に宙組。16年「エリザベート」でフランツを好演。昨年11月、朝夏まなとの後任として宙組トップ。1月に東京「ウエスト・サイド・ストーリー」でトップ初主演。身長175センチ。愛称「ゆりか」「すずほ」。

「宝塚~朗らかに~」はニッカンスポーツ・コムに連載中です。

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