米山麻美子(よねやま・まみこ) ライター
東京都出身。2013年より兵庫県在住。小学校から高校まで部活動は演劇部ひとすじ。大学の芸術学部演劇学科に進むも、入学したとたんに興味が映像や障害者福祉など別分野に移り、成人後しばらくは劇場から離れた生活を送る。仕事関係で宝塚歌劇を見たことからふたたび舞台芸術の魅力にはまる。演劇系webサイトで宝塚・ミュージカル・演劇関連の観劇レポートやインタビュー記事を執筆。
※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです
主演舞台『ウーマン・オブ・ザ・イヤー』でラブ・コメディに挑戦
──テスとサム以外にも個性的なキャラクターが登場します。演じる出演者も多彩です。
ほんとうに素晴らしい先輩ばかりで、演じるキャラクターもみんな個性が強い! そのなかでもテスが一番強くて、周囲を引っぱっていくキャラクターですので、みなさんに負けないように作っていかなくてはと思います。歌を含めた芝居、役柄、それぞれのやりとりにおもしろい部分がたくさんあって、そこがまさにコメディになっているので、稽古場でみなさんとコミュニケーションをとりながら、おもしろいものを作ることができたら嬉しいですね。テスの世話をする秘書のジェラルド役を今井朋彦さん、ハウスキーパーのヘルガ役を春風ひとみさんが演じるのですが、おふたりともほんとうに素晴らしい役者さんで、個性もすごい。先日も今井さんが出演されている舞台を拝見したのですが、いったいどうやってあの完璧な演技を作り上げていらっしゃるのか。稽古場でご一緒するのがほんとうに楽しみです。
──具体的な役作りは、稽古場で共演者たちと作り上げていくタイプですか?
資料を読むなど事前にできる準備はしますが、実際に稽古場に入ると、役の膨らみ方が何倍にもなります。相手役、共演者のみなさんから刺激を受けて自分も膨らんでいけるので、やはり本格的に役を作っていくのはみなさんとご一緒してからですね。
──前回の舞台(『SECRET SPLENDOUR』)の稽古がはじまる前は「緊張する」「こわい」とおっしゃっていたそうですが。
退団後はじめての作品で、稽古前は実際にこわかったし、緊張もしていました。でもあの作品のおかげで、ひとつの舞台を作る過程や、それをお客様にお届けしてその反応がかえってくるのは、宝塚時代となにも変わらないんだと確認できたんです。共演者やスタッフのみなさんも、とても熱を持って舞台に向かっていて、仲間として一緒にひとつの作品を作ることができたという手応えがあった。その経験があるので、きっと今回の舞台もそうだろうと(笑)。今は新しいカンパニーの皆さんと出会える喜び、ワクワク感のほうが大きいですね。
◆公演情報◆
ミュージカル『ウーマン・オブ・ザ・イヤー』
2018年5月19日(土)~27日(日) 大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
2018年6月1日(金)~10日(日) 東京・TBS赤坂ACTシアター
[スタッフ]
原作:ピーター・ストーン
作曲:ジョン・カンダー
作詞:フレッド・エッブ
上演台本・演出・訳詞:板垣恭一
音楽監督:玉麻尚一
[出演]
早霧せいな、相葉裕樹、今井朋彦、春風ひとみ、原田優一、樹里咲穂、宮尾俊太郎(Kバレエ カンパニー)ほか
公式ホームページ
〈早霧せいなプロフィル〉
2001年、宝塚歌劇団入団。宙組に配属。2009年に雪組へ組替えし、2014年に男役トップスターに就任。『ルパン三世-王妃の首飾りを追え!-/ファンシー・ガイ!』『星逢一夜/La Esmeralda』『るろうに剣心』など、話題作に主演し、2017年『幕末太陽傳/Dramatic “S”!』にて退団。退団後、コンサート『SECRET SPLENDOUR』に出演。今作が退団後初のミュージカル作品への出演となる。
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