真名子陽子(まなご・ようこ) ライター、エディター
大阪生まれ。ファッションデザインの専門学校を卒業後、デザイナーやファッションショーの制作などを経て、好奇心の赴くままに職歴を重ね、現在の仕事に落ち着く。レシピ本や観光情報誌、学校案内パンフレットなどの編集に携わる一方、再びめぐりあった舞台のおもしろさを広く伝えるべく、文化・エンタメジャンルのスターファイルで、役者インタビューなどを執筆している。
※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです
ミュージカル『タイタニック』出演
ミュージカル『タイタニック』が10月に東京と大阪で再演される。タイタニックと聞けば、有名な大ヒット映画を思い出すが、ミュージカル『タイタニック』は史実に基づいて物語が作られており、登場人物はすべて実在の人物、あるいはそれをベースに作られた人間たちであり、壮大な歴史劇とも言える作品になっている。
初演は1997年ブロードウェイでの上演だったが、タイタニック号沈没後100年を迎えた2013年に演出家トム・サザーランドの「船の悲劇ではなく、実際にそこに生きた人々の物語である」という考えにより、それぞれの『人間・人々』や『人生』に焦点を当てようという意図のもとに、台本への変更も細かく行いながら再構成し、ロンドンで上演、2015年に日本版が初演された。
キャストは加藤和樹や藤岡正明、安寿ミラ、鈴木壮麻など初演に続いて出演するメンバーに、渡辺大輔や石川禅、相葉裕樹、霧矢大夢などが新たに加わり、豪華客船タイタニック号を舞台にした群像劇が繰り広げられる。新キャストの渡辺大輔に話を聞いた。
――2015年の日本初演はご覧になりましたか?
初演時はスケジュールが合わなくて観に行けなかったんです。とても有名な作品ですし、(加藤)和樹や(古川)雄大が出ていましたので気になっていました。演出家もトム・サザーランドさんですから、観にいけないことをとても残念に思った記憶があります。
――今回、出演が決まっていかがでしたか?
素直にとてもうれしかったです。初めてご一緒する方ももちろんいらっしゃいますが、久しぶりの方々も多くて。またトムさんの演出を受けるのは初めてです。このような機会を与えてくださった方々に感謝する気持ちが最初に出てきました。
――トムさんのことは以前からご存知でしたか?
もちろん存じ上げていました。演出に関してはもちろんですが、人間としても学ぶことが多い方だと役者仲間からも聞いていました。トムさんは日本を含め世界的に注目されている演出家ですので、今回、出演させてもらえることは光栄ですし幸運だなと思います。
――トムさんの作品には以前から関心があったのですか?
はい、僕自身いつかは海外の舞台で演じてみたいと思っていて、中でも、今一番興味があるのはロンドンなんです。演劇が生まれた場所へ行きたいですし、目指したい。そのロンドンで称賛された作品が日本で上演されるなら、出てみたいとは常日頃から思っています。
――そうなんですね。
やはり、演劇の本場で舞台に立ちたいですね。まずは日本でしっかりと役者・渡辺大輔というものを確立させなきゃいけないですけどね。でも、夢は大きく持っていたいです。
――海外へ目を向けるようになったきっかけは?
ボイストレーニングでお世話になっている先生の影響も大きいかもしれません。先生から色々お話を聞いて、より一層ミュージカルをロンドンで観てみたいとも思うようになりましたし、いつかは出てみたいという夢を持ちました。そんな思いもあるので、今回トムさんの作品に携われるということが本当にうれしいですし、どのような演出をしてくださるのか楽しみです。
◆公演情報◆
ミュージカル『タイタニック』
2018年10月1日(月)~10月13日(土) 東京・日本青年館ホール
2018年10月17日(水)~10月22日(月) 大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
公式ホームページ
[スタッフ]
脚本:ピーター・ストーン
作詞・作曲:モーリー・イェストン
演出:トム・サザーランド
[出演]
加藤和樹、石川禅、藤岡正明、戸井勝海、相葉裕樹、津田英佑、渡辺大輔、上口耕平、小野田龍之介、木内健人、百名ヒロキ、吉田広大、栗原英雄/霧矢大夢、菊地美香、小南満佑子、屋比久知奈、豊原江理佳、須藤香菜/安寿ミラ、佐山陽規、鈴木壮麻
〈渡辺大輔プロフィル〉
神奈川県出身。2006年『ウルトラマンメビウス』イカルガ・ジョージ役で俳優デビュー。舞台を中心に活躍する他、情報番組でレポーターを務めるなど活動は多岐にわたる。最近の主な出演作品は、『京の螢火』『ロミオ&ジュリエット』『バイオハザード 〜ヴォイス・オブ・ガイア〜』『南太平洋』など。
★渡辺大輔オフィシャルブログ
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