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吉田類と太田和彦、どっちのほうが美味しいか?

青木るえか エッセイスト

お詫びと訂正:2018年8月24日に配信した本欄で、「太田和彦氏の居酒屋紹介番組『太田和彦の日本百名居酒屋』(旅チャンネル)は吉田類氏の『後発』」という表現がありました。しかし、太田氏の番組には、1999年から「ニッポン居酒屋紀行」シリーズ等があり、2003年から始まった吉田類氏の「酒場放浪記」より先に放映されていました。筆者と編集部の確認が不十分でした。事実誤認について、太田氏と読者にお詫びするとともに、以下のように、文章や小見出しを修正して再配信しました。(2019年5月28日、「論座」編集部)

「第一人者」の吉田類さん=東京・神田で拡大居酒屋紹介の「第一人者」吉田類さん=東京都神田で

 酒というのも食べ物の一種か。

 居酒屋というのは酒を飲みに行く場所というのが本来の意味なんだろうけど、下戸でも居酒屋には行く。今や居酒屋ってのは食堂で、食事をする場所。

 コーヒーショップのほうがまだ「コーヒー専門店」の割合が高い気がする。喫茶店のつもりで、ちょっとパフェでもあれば食べたいと思って入ったコーヒー屋(そういう店はほぼ“珈琲”の表記である)で、甘いものがまるでない、コーヒーにいれる砂糖しか甘みがない、せいぜい壁土ぐらい固いクッキーぐらい、という店なんてことはよくある。

 居酒屋に入って、酒以外ないということはない。

 酒にはつまみというものがあるのだ。このつまみというものは、酒を飲めない人間でも美味しく食べられる。

二つの居酒屋紹介番組

 居酒屋紹介番組というものがある。

 吉田類さんと太田和彦さんだ。

 吉田さんは『吉田類の酒場放浪記』(BS-TBS)。

 太田さんは『太田和彦のふらり旅 新・居酒屋百選』(BS11)であります。

 とてもよく似た番組だ。オジサンが居酒屋を訪ね、呑んで食べる。カウンターで、大将とトツトツと語り合う。呑み終わって、夜の町に去る。居酒屋の照明の、琥珀系の白熱光が番組全体をほんわかと照らすような、居心地のいい空気が流れる。

 吉田類さんと太田和彦さん、見た目はぜんぜん違うのだが、番組があまりにも似ているので、私はいつしか両番組が溶けあったような感じになってしまっている。「あー今日は吉田類は帽子かぶってないな」って、それは太田さんだ。顔なんか見ちゃいない。「ふらふらと居酒屋で酒呑んでうれしそうにしてる番組」としか認識していない。

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筆者

青木るえか

青木るえか(あおき・るえか) エッセイスト

1962年、東京生まれ東京育ち。エッセイスト。女子美術大学卒業。25歳から2年に1回引っ越しをする人生となる。現在は福岡在住。広島で出会ったホルモン天ぷらに耽溺中。とくに血肝のファン。著書に『定年がやってくる――妻の本音と夫の心得』(ちくま新書)、『主婦でスミマセン』(角川文庫)、『猫の品格』(文春新書)、『OSKを見にいけ!』(青弓社)など。

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