メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

RSS

無料

映画「いろとりどりの親子」からのメッセージ

愛があるから世話をするだけでなく、世話をするからこそ愛するようになる

岩崎賢一 朝日新聞記者

低身長症、自閉症、ダウン症

 少しだけ映画の内容を紹介しよう。

 低身長症の女性は、過保護な親から家の外に出してもらえず、「私の気持ちを分かっていない」と反発する。
「もっと外に出たい」「いつか恋人も欲しいわ」
 そしてこう告白している。
「子どもの頃は知らなかった。私みたいな人が他にもいるなんて」
 フロリダのホテルで開かれた低身長症の人たちの団体の会合で、友だちを得て、「違い」を抱えつつも普通の人生を楽しむことを知る。

拡大『いろとりどりの 親子』 11月17日(土)新宿武蔵野館ほか全国順次公開 配給:ロングライド (C)2017 FAR FROM THE TREE, LLC

 なかなか言葉を話さないことで病院に行った母親は、息子が自閉症だと診断を受ける。両親はありとあらゆる治療法を試したが、息子はストレスがたまっていく。コミュニケーションが取れず、互いの気持ちがわかり合えない中、ある小児科医と出会い、タイプを通じて話せることを発見する。
 両親は、絶望から希望の道筋を見いだしていく。

拡大『いろとりどりの 親子』 11月17日(土)新宿武蔵野館ほか全国順次公開 配給:ロングライド (C)2017 FAR FROM THE TREE, LLC

 ダウン症の仲間3人と一緒に一軒家でもう13年も暮らす息子の「違い」を、母親はやっと「個性」として受け入れられるようになった。ただ、生まれた直後、医師から「『歩行も会話も読み書きも無理でしょう』と言われたことは本当に怖かったわ。まるで額に『知恵遅れ』と刻印を押されたような気分だった」という。それでも、両親は息子のことをそこで見捨てず、「学べるはずだ」と考え、努力していった。しかし、母は「彼の成長の限界を悟った時、私の夢は終わった」という。

拡大『いろとりどりの 親子』 11月17日(土)新宿武蔵野館ほか全国順次公開 配給:ロングライド (C)2017 FAR FROM THE TREE, LLC

 アンドリューさんは、「親が子どもを受け入れることは、生涯かかるプロセス」と語っている。

 私は、この映画の試写を見て、この本の原作者であるアンドリューさんにいくつか話を聞きたくなった。日本での配給会社ロングライドを通じて、メールで答えてもらった。日本語訳もロングライドがおこなった。


筆者

岩崎賢一

岩崎賢一(いわさき けんいち) 朝日新聞記者

1990年朝日新聞社入社。くらし編集部、政治部、社会部、生活部、医療グループ、科学医療部などで医療や暮らしを中心に様々なテーマを生活者の視点から取材。テレビ局ディレクター、アピタル編集、連載「患者を生きる」担当を経て、現在はオピニオン編集部で「論座」編集を担当。『プロメテウスの罠~病院、奮戦す』『地域医療ビジョン/地域医療計画ガイドライン』(分担執筆)。 withnewsにも執筆中。

岩崎賢一の記事

もっと見る