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古川雄大インタビュー(上)

ミュージカル『マリー・アントワネット』、フェルセン伯爵役で出演中

真名子陽子 ライター、エディター


拡大古川雄大=水本克美〈桑島写真スタジオ〉撮影/ヘアメイク:サトウアツキ/スタイリスト:吉野誠

 現在、帝国劇場で上演中のミュージカル『マリー・アントワネット』で、フェルセン伯爵を演じている古川雄大に話を聞いた(12月に名古屋・御園座、1月に大阪・梅田芸術劇場メインホールで上演される)。

 『エリザベート』『モーツァルト!』を生み出したミヒャエル・クンツェ&シルヴェスター・リーヴァイの歴史ロマン大作で、今回は楽曲が追加され、演出も新たに生まれ変わった「新演出版」となる。王妃マリー・アントワネットと庶民マルグリット・アルノー、二人の“MA”。フランス革命の中、交錯する二人の物語をベースに、マリー・アントワネットとフェルセンの恋を美しくロマンティックに描いている。

 実際にフェルセン伯爵を演じてみて感じたこと、マリー・アントワネットとマルグリットへの思いやダブルキャストの演じ方の違い、『モーツァルト!』でタイトルロールを演じて感じたことなどを語ってくれた。

公演が始まってからこんなに変化したのは初めて

――現在、東京公演へ出演中ですが、実際にフェルセン伯爵を演じられていかがですか?

古川:9月に博多座でやらせて頂いたのですが、初日を目指して創ったものを博多座公演の1カ月間でより深められたのかなと感じています。また、演出家も音楽家もキャストもスタッフも常により良いものを目指していて、東京公演に向けた舞台稽古で大きく変化したところがたくさんあるのですが、それに対応しながら、公演期間中に掴んだものをうまく組み合わせて挑んでいる最中です。

――大きく変化したことというのは?

古川:歌ですね。よりドラマティックに、より豪華にとリーヴァイさんが考えてくださったんだと思います。本番直前の舞台稽古で変更があったのですが、そうやってスタッフの皆さんがより良いものを創ろうとしている中、まだまだ公演もありますので、僕も同じ気持ちでさらに深めていけたらと思っています。

――どんな風に変わったのでしょうか?

古川:音程が変わったり、ロングトーンの伸ばしが変わったり、何カ所も変更がありました。

――細かい指示があったんですか?

古川:そうなんです、びっくりしました。公演が始まってからこんなに変化したのは初めてでした。

――そのような変化は他のキャストの方も?

古川:メインキャストが歌うところはほとんど変わりました。僕とマリー・アントワネットが歌うところや二幕のルイと3人で歌うところなどが大きく変わりました。これまでそういう経験をしたことがなかったので、瞬発力が必要な現場だと感じました。

――その変化には対応できたのでしょうか?

古川:僕なりに頑張っていますが、まだ苦戦しているところはあります。

◆公演情報◆
ミュージカル『マリー・アントワネット』
2018年9月14日(金)~9月30日(日) 福岡・博多座
2018年10月8日(月・祝)~11月25日(日) 東京・帝国劇場
東京公演ホームページ
2018年12月10日(月)~12月21日(金) 名古屋・御園座
名古屋公演ホームページ
2019年1月1日(火・祝)~1月15日(火) 大阪・梅田芸術劇場メインホール
大阪公演ホームページ
[スタッフ]
脚本・歌詞:ミヒャエル・クンツェ
音楽・編曲:シルヴェスター・リーヴァイ
演出:ロバート・ヨハンソン
遠藤周作原作「王妃マリー・アントワネット」より
[出演]
花總まり/笹本玲奈(Wキャスト)、ソニン/昆夏美(Wキャスト)、田代万里生/古川雄大(Wキャスト)、吉原光夫 ほか
※田代万里生は福岡、東京のみ出演
〈古川雄大プロフィル〉
長野県出身。俳優・ミュージシャンとして活動中。主な出演作は、『モーツァルト!』『黒執事 -Tango on the Campania-』『レディ・ベス』『ロミオ&ジュリエット』『1789 -バスティーユの恋人たち-』など。2018年2月に9年ぶりにアルバム『F coat』をリリース。TBS系ドラマ『下町ロケット』にも出演中。2019年2月からミュージカル『ロミオ&ジュリエット』で3度目のロミオ役が控えている。芝居と音楽を両輪に独自の進化を続けている。
古川雄大ホームページ

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筆者

真名子陽子

真名子陽子(まなご・ようこ) ライター、エディター

大阪生まれ。ファッションデザインの専門学校を卒業後、デザイナーやファッションショーの制作などを経て、好奇心の赴くままに職歴を重ね、現在の仕事に落ち着く。レシピ本や観光情報誌、学校案内パンフレットなどの編集に携わる一方、再びめぐりあった舞台のおもしろさを広く伝えるべく、文化・エンタメジャンルのスターファイルで、役者インタビューなどを執筆している。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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