ゴルフも韓国伝統音楽も、一つを目指す心は同じ。分からないかな~
2019年01月11日
先日、携帯に電話が。なんと国立国楽院から!
国立国楽院とは、元李王朝雅楽部であった、国楽(韓国伝統音楽)界における国家最高機関である。
電話の内容は、私に国立国楽院の楽団員の審査をお願いしたいとのことであった。
私が!? 天下の国楽院の!? 審査員!?
ビックリしました。
私の国楽人生、思い起こせば、1986年。ソウルオリンピックの2年前。ソウルでアジア大会が開かれた年である。
街はオリンピック、学生デモで緊張していた。
そんな時、私は、海外から初めてという立場で、国立国楽高等学校に入るため渡韓した。
私は在日3世で、祖父や祖母が日本にやってきたため、韓国に行くイメージは、帰国というより、渡韓だった。
日本で生まれ、中学まで育った私は、韓国語もできず、育った文化も違い、考え方もファッションも全く違った世界にいきなり突入したのである。
海外からこの高校に入ったのは初めてだったので、あだ名は、宇宙人。もしくは、日本から来た財閥の息子。
なんでやねん! 実家は大阪の小さな焼き肉屋やで!
とにかく、浮きに浮きまくっていた。
どの授業、どの教室に行っても、話題の的。みんながみんな興味本位に話しかけてくる。
けど……言葉ができないので、すぐに飽きられた……。
数々の授業の中でも、記憶に残っているのが、「教錬」という授業だ。
教錬とは、1990年代まであった、中高校生が学校で受ける、軍隊の予備教育みたいなもの。
男子は、教錬服を着て、主にモデル銃M16を持っての整列や行進、匍匐前進。女子は、主に看護や、救急手当ての訓練などを受けていた。
本国の子たちは、中学から基礎は知っていたみたいで、みんな上手。
ところが、何も知らない私には、まるで、はじめての軍隊でさっぱり!
何をどうすればいいか、分からずぶつかったり、こけたりして、みんなから笑われ、邪魔者、のけ者に。あげくの果てに、いつもサングラスをかけ、木でできてるこん棒をいつももっている教錬の先生から目をつけられ、こわいこわい……。
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