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役柄に共感 私も主人公も暴走機関車/美弥るりか

【宝塚~朗らかに~】「アンナ・カレーニナ」で主演

日刊スポーツ新聞社・村上久美子


【日刊スポーツ・1月10日紙面(東京本社発行版)より】

拡大究極の恋愛劇で、新年をスタートする美弥るりか(撮影・上山淳一)
 月組人気スター美弥(みや)るりかは今日10日、兵庫・宝塚バウホールで、主演ミュージカル「Anna Karenina(アンナ・カレーニナ)」の初日(24日まで)を迎える。新年初作品は、トルストイの名作をもとにした究極の恋愛劇。星組時代の08年には、主人公が恋に落ちるヒロインの夫役で出演しており、今度は主人公で同作に臨む。猪突(ちょとつ)猛進タイプの役柄には共感を抱き、新年の幕を開ける。

 特長的な丸い瞳。さらに大きくして「そもそも、そんな機会があるなんて…」。新年初作品のバウ主演作を語り始めた。

 19世紀後半のロシアが舞台。青年貴族将校が、政府高官の妻に心を奪われる究極の恋愛ドラマだ。01年に朝海ひかるらで初演。08年星組での再演時、美弥は、妻を奪われる政府高官を演じた。今回は青年将校役で再び同作に臨む。

 「今回は、愛に苦しむというより、堅苦しいロシア貴族の青年が、愛を知り、生きる意味を知る。2人にとって幸せ、喜びが見える雰囲気に変わります」

 妻を奪われる側から奪う側へ。立場が逆転する。

 「前回はまだ、通し役、ソロで歌う大きい役も初めて。必死すぎた分、すごく思い入れがある作品です」

 若手だった当時は、午前11時公演でも毎朝6時に劇場入りしていた。「青春だった」とも振り返った。

 「それぐらいしないと挑めなかった。固めて固めて、カチカチの洋服を着ているような。でも今は、女性役も、幅広い男性も演じさせてもらい、人間として、役者として、人生も気持ちも豊かで。それを惜しみなく出すことで、興味をもってもらえると分かった」

 今は、月組の主力。大阪、東京特別でもセンターを経験した。昨年11月に日本公開された映画「アンナ・カレーニナ ヴロンスキーの物語」も見て、男優の艶っぽさ、髪形を参考に、役柄も「ウエーブヘアに」。主人公がひたむきに愛へ向かう姿に、共感も覚えた。

 「私も、やり尽くさないと気がすまない。よく『落ち着いて』と、暴走機関車みたいに言われます(笑い)。(目標まで)最短距離を猛スピードで行きたいタイプ。(舞台の)セリフが、自分に言われていることのように思います」

 自宅で猫を飼う美弥は、最近になって「保護猫」の引き取り先を募集する団体があると知った。

 「保護した猫の『里親』を探す団体があると知って、全国の保護猫、保護犬に関するホームページを見ちゃう。私も本当は迎えに行きたいんですけど…」

 すでに愛猫がおり、多忙ゆえ難しい。連日、ホームページをのぞき、「『里親が決まりました』なんてお知らせが載ると、もう涙です」。胸をなでおろすといい、照れながら笑った。

 個性的なショーから「エリザベート」の皇帝フランツに臨んだ昨年を「振り幅のある1年だった」と振り返り、5月に元号が変わる新年への思いを口にした。

 「今年は、かなり新しい1年になると思いますね。だけど背伸びしすぎず、等身大で、自分の中の変化を感じていたい。四季の変化を感じられる人でいたいので、心の余裕を持って」

 早朝ウオーキングを始め、季節を実感する日々だ。

 「空を見て、感じて、1日を始める。公演前に30分歩くだけで体も温まり、気持ちもリセットされる。自然を感じ、視野も変わり、仕事も前向きになれる」

 新しい1年も自然体で進む。

◆ミュージカル「Anna Karenina(アンナ・カレーニナ)」(脚本・演出=植田景子氏) 文豪トルストイの不朽の名作をミュージカル化。01年に朝海ひかるらで初演された。19世紀後半のロシアが舞台。青年貴族将校ヴィロンスキー(美弥)は、社交界の「華」アンナ・カレーニナ(海乃美月)に心を奪われる。政府高官カレーニン(月城かなと)の貞淑な妻アンナへの激しい求愛から起こる恋愛ドラマ。

☆美弥(みや)るりか 9月12日、茨城県生まれ。03年入団。星組配属。6年目の08年「アンナ・カレーニナ」でカレーニン役抜てき。10年「ハプスブルクの宝剣」で新人公演初主演。12年4月に月組へ、14年夏「THE KINGDOM」で、大阪、東京特別で凪七瑠海とダブル主演。昨年2月のショー「BADDY」は女性の心を持つ男性を好演。同夏の「エリザベート」は皇帝フランツ。身長168センチ。愛称「るりか」「るり」「みやちゃん」。

「宝塚~朗らかに~」はニッカンスポーツ・コムに連載中です。

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