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ZOZO前澤社長のお年玉は「芸風」ですけどね…

矢部万紀子 コラムニスト

ウィンウィンの「ごうゆう」ライフ

 そのとき思い出した台詞があった。中学時代に出合って以来、心に住まわせていた名台詞。出典は、マンガ『エースをねらえ!』。西高校テニス部コーチ・宗方仁が、こう言っていた。

 「男なら、女の成長をさまたげるような愛し方はするな」

 大ヒットマンガなのでご存じの方も多いと思うが、岡ひろみという無名選手が世界級の選手になるまでのスポーツ大河ドラマ。あの内田樹さんも「多大な影響を受けた」と明言している。宗方は高校1年生の岡を見出し、彼女が3年生の時に死ぬ。岡を愛しながら、気持ちを告げることはせず、全身全霊でテニスを叩き込む。

 このマンガに出合い、女も成長せねばと思い、宗方コーチのような男こそ男なのだと思ってきた。

 なのに前澤さんってば、剛力さんを遊びに連れまわすばかり。成長させる気なんて、全然ないじゃないかー。そんなふうに、少し義憤に駆られていた。

剛力 彩芽拡大前澤社長との交際をインスタに公開した剛力彩芽さん
 その後も前澤さんは、あり余るお金の使い方を率先して話題にしていた。頂点は9月に明らかになった月旅行だろう。2023年に行くそうで、10月に開いた会見では、剛力さんが「ぶっちゃけ、私も行きたいなと言っていた」と語った。

 その頃、剛力さんは絵画鑑賞する自分の写真をまたインスタにあげた。前澤さんが前の年に123億円で落札したバスキアの絵で、パリで観ているらしい。「ほんとカッコイイ、けど優しい」という感想を添えていた。

 ごうりき&ゆうさくの「ごうゆう」ライフ。そんなオヤジギャグを思いついた。親しい人に言ったら、笑う代わりに

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筆者

矢部万紀子

矢部万紀子(やべ・まきこ) コラムニスト

1961年生まれ。83年、朝日新聞社に入社。宇都宮支局、学芸部を経て、週刊誌「アエラ」の創刊メンバーに。その後、経済部、「週刊朝日」などで記者をし、「週刊朝日」副編集長、「アエラ」編集長代理、書籍編集部長などをつとめる。「週刊朝日」時代に担当したコラムが松本人志著『遺書』『松本』となり、ミリオンセラーになる。2011年4月、いきいき株式会社(現「株式会社ハルメク」)に入社、同年6月から2017年7月まで、50代からの女性のための月刊生活情報誌「いきいき」(現「ハルメク」)編集長をつとめた後、退社、フリーランスに。著書に『美智子さまという奇跡』(幻冬舎新書)、『朝ドラには働く女子の本音が詰まってる』(ちくま新書)。最新刊に『雅子さまの笑顔――生きづらさを超えて』(幻冬舎新書)

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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