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駅のエスカレーター歩行を防止するには?

岸田法眼 レイルウェイ・ライター

エスカレーターの右側を空け、左側に立つ人たち拡大エスカレーターの片側を空けるのは「マナー」として定着しているが……

 平成に入ってから、駅のバリアフリー対策の一環として、エスカレーターの設置が進められてきた。メリットはあるが、片側空けなどが原因による事故も発生している。安心、快適に利用できるにはどのようにすればいいのだろうか。

駅では片側空けが日常

 日本エレベーター協会のホームページによると、エスカレーターの片側空けは危険だという。

 実際、駅のエスカレーターでは、片側を歩く人と止まっている人との接触や転倒といった事故が発生しているほか、半身マヒなどで片腕しか手すりにつかめない人は、利用しづらいそうだ。

 日本におけるエスカレーターの片側空けは、1967年、京阪神急行電鉄(現・阪急電鉄)梅田駅で利用客に呼びかけたのが最初だという。以来、駅のエスカレーターは、京都府を除く関西は左側、ほかの地方は右側を空けるのがほぼ定着し、マナーと化したように思う。ただ、なぜ片側空けが地方によって左右異なるのかは、「謎」としか言いようがない。

 2018年7月23日から、全国の鉄道事業者51社局、商業施設などが共同で、「エスカレーター『みんなで手すりにつかまろう』キャンペーン」を実施している。また、JR東日本では、同年12月17日から2019年2月1日まで、東京駅2か所にエスカレーター歩行防止対策が試行されている。

 しかしながら、各駅を見る限り、これらの施策はあまり成果をあげていないようだ。その大きな理由は、長年にわたり、片側空けの習慣が根づいているからだろう。特に都市では鉄道網の充実により、乗り換えに時間のかかる駅が増えていることもその習慣に拍車をかけたと言ってもよい。エスカレーターでも歩行することで、ホームや改札までの時間を短縮できるからだ。

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筆者

岸田法眼

岸田法眼(きしだ・ほうがん) レイルウェイ・ライター

『Yahoo!セカンドライフ』(ヤフー)の選抜サポーターに抜擢され、2007年にライターデビュー。以降、『鉄道のテクノロジー』(三栄書房)、『鉄道ファン』(交友社)、Webマガジン『@DIME』(小学館)などに執筆。また、好角家の側面を持つ。著書に『波瀾万丈の車両――様々な運命をたどった鉄道車両列伝』(アルファベータブックス)がある。