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安寿ミラインタビュー(下)

ミュージカル『イヴ・サンローラン』ココ・シャネルとイヴ・サンローランの母を演じる

真名子陽子 ライター、エディター


安寿ミラインタビュー(上)

イヴ・サンローラン、全然違うけど二人ともあり

拡大安寿ミラ=伊藤華織撮影

――東山さんと海宝さん、お二人が演じられるイヴ・サンローランはいかがですか?

 東山君のイヴ・サンローランは孤独さがすごく強く出ています。海宝君は愛に甘えている感じです。お母さんや周りの人に甘えるところが強く出ています。母性本能をくすぐる感じで、かわいいって言ってしまうくらい。直人、少し痩せたみたいで、その雰囲気が若いころのイヴ・サンローランのように見えるんです。

――それぞれのイヴ・サンローランが観られますね。

 全然違いますよ。違いますけど二人ともありだなと思います。東山君はベルジェに頼っているんだけども、どこかで俺はひとりで頑張っているんだというところが見えますし、海宝君は頑張りたいんだけど誰かにそばにいて欲しいという思いが出ている。そこがはっきりと違うところですね。

――母親として関わるときに、その違いが出てくるんでしょうね。

 私の肩に触れるシーンがあるのですが、東山君の場合はガシッとつかむような感じなんだけど、海宝君はすーっと触れるか触れないかくらいで優しくつかむんです。そういうところが一つ一つ違いますね。

――安寿さん自身もそれぞれのイヴ・サンローランに対しての出し方が変わってくるのでしょうか?

 ただ母親もそこに実在しているわけじゃないので、目を合わせて会話を交わさないんです。イヴ・サンローランは幻影としての母を見ているので、触れたり、目線が合う形で対峙しないので、私は変えようがないんです。それぞれのイヴ・サンローランを受け止めるだけですね。

荻田さんの指示通りに動いていけば出来上がる

――なるほど。対峙せずに舞台上にいることは難しくないのでしょうか?

 荻田さんの演出ではよくあるので、私は慣れてるんですよね。

――その荻田さんとは長いですよね?

 長いですね~(笑)。

――荻田さんの演出はいかがですか?

 初めて荻田さんの台本を読んだ方は、これはどういうことだろうと迷うと思います。私も最初そうだったのですが、もう長い付き合いなので台本はさらっと読んで、実際に立ちながら創っていくんです。荻田さんの頭の中ではできているので、指示通りに動いていけば出来上がっていきますし、こういうことがしたいんだなとわかってきます。荻田さんが役者の動きを見ながら、ここはこっちから出よう、ここはこちらに捌けて、と頭の中で創っていくので、それに従うだけですね。今回の作品は、今は現実の話なのか死後の世界なのかを確認しながら進めています。

――荻田さんの演出が初めての方は慣れるまで大変そうですね。

 私は荻田さんの演出方法がわかっているので、疑問があってもある程度出来上がってから聞いたらいいかなと思うんですけど、初めての方はわからないですよね。

――慣れてらっしゃる安寿さんがみなさんを引っ張っていかれたりするんですか?

 最初は自分のことで必死ですが、年長組が私と伊東弘美さんなので、私たちが疑問に思うことは、きっと若い子たちも思っていると思うので率先して聞いています。私たちが聞かないから遠慮しているのかなと思ったりもするので。私たちが疑問に思うことはあえて聞いています。

◆公演情報◆
ミュージカル『イヴ・サンローラン』
2019年2月15日(金)~3月3日(日) 東京・よみうり大手町ホール
2019年3月26日(火) 兵庫・兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール
公式ホームページ
[スタッフ]
作・演出:荻田浩一
音楽:斉藤恒芳
衣裳:朝月真次郎
[出演]
東山義久/海宝直人(Wキャスト)
伊東弘美、皆本麻帆
上原理生、大山真志、川原一馬、神田恭平、奥田努、和田泰右
青木謙、RIHITO、中塚皓平、橋田康、小野沢蛍、中岡あゆみ
安寿ミラ
〈安寿ミラプロフィル〉
元宝塚歌劇団花組トップスター。1995年宝塚歌劇団を退団した後はミュージカル、ストレートプレイ、ダンス公演等に出演。2015年よりシャンソンだけによるコンサートを行っている。主な舞台出演作品は、ミュージカル『タイタニック』、FREE TIME,SHOW TIME『君の輝く夜に』、ミュージカル『グランドホテル』など。また“ANJU"名義で自身のダンス公演『FEMALE』の構成、演出を手掛けるほか、宝塚歌劇団の振付も行っている。
安寿ミラ公式ホームページ

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筆者

真名子陽子

真名子陽子(まなご・ようこ) ライター、エディター

大阪生まれ。ファッションデザインの専門学校を卒業後、デザイナーやファッションショーの制作などを経て、好奇心の赴くままに職歴を重ね、現在の仕事に落ち着く。レシピ本や観光情報誌、学校案内パンフレットなどの編集に携わる一方、再びめぐりあった舞台のおもしろさを広く伝えるべく、文化・エンタメジャンルのスターファイルで、役者インタビューなどを執筆している。

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