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宙組異動で昔のやんちゃ取り戻した?/芹香斗亜

【宝塚~朗らかに~】「群盗」で初主演

日刊スポーツ新聞社・村上久美子


【日刊スポーツ・2月28日紙面(東京本社発行版)より】

拡大ミュージカル「群盗」に主演している芹香斗亜(撮影・加藤哉)
 宙組人気スター芹香斗亜(せりか・とあ)が、花組から異動後の初主演作「群盗」で、若手を率いて青春群像劇に臨んでいる。今年のキーワードに「潤(い)」をあげる芹香は、実際に仲間との絆も感じてセンターに。心も「潤い」を感じて19年のスタートを切った。大阪公演(シアター・ドラマシティ)をすでに終え、東京・日本青年館ホールで上演中。3月4日まで。

 貴族青年らしい快活な表情、仲間と夢を語り合う笑い顔、照れくさそうな笑み…。多様な笑顔を見せる。伯爵家の嫡男が大学で仲間と出会い、自由を希求。義賊を結成し、首領になる。

 「盗賊ではあるんですが、まっすぐな青年。まっすぐゆえの男の友情、それゆえ盗賊になってしまった」

 演出の小柳奈穂子氏からは「若さゆえに突っ走る。『盗んだバイクで走りだす~』イメージ」と言われた。80年代に、若者からカリスマ的支持を得た故尾崎豊さんのデビューシングル「15の夜」を参考にと提案。「兄がよく聴いていた。なんとなく世界観は分かりました」。しっくりきた。

 若手が中心の今作、稽古中も「青春」そのものだった。「初めて人前でセリフを言う子もいて、『よし、声は出た』みたいな(笑い)」。入団後、星組に配属。花組を経て17年10月に、同じ星組出身のトップ真風涼帆体制の宙組へ移った。真風とは、ともに体育会系気質の星組育ちだ。

 「ほんとに悪いことをたくさん…。『静かにしなさい』と言われても、笑いが止まらず、笑うと怒られるのでドライヤーの音でごまかして。で、ばれて余計に怒られる。ちょっとの我慢ができない。若さゆえの暴走でした(笑い)」

 最も伝統のある花組では5年半過ごし、男役としての色気、たたずまいを習得。宙組へは2番手で移り、主人公の敵役も増えた。

 「悪役は、普段絶対に言えないことを言えるし、すごく偉そうにできるので、そういう意味ではノンストレスかなと思います」

 変身願望を楽しむ余裕も生まれた。一方で、真風といると星組の下級生時代を思い出すという。

 「花組時代は、おとなしく、上級生にならなきゃって背伸びしていた面もあった。でも宙組では、昔のやんちゃさを取り戻してしまったところはあり、基本的に変わってないのかも…」

 こう口にすると、大笑いした。「気分転換はドライブ。犬も飼い始めたので、私生活は(犬に)振り回されています」。メスのトイプードル、1歳半。芹香の手であげないとご飯を食べないそうで、手がかかる。

 「でも(犬を飼い)オンとオフの切り替えがはっきりした。家に帰ったら、ご飯あげなきゃ、ブラッシングしてあげなきゃって」

 いま、最も“盗み”たいものには「真風さんの肌」と返した。透明感のあるトップの肌質を「おそろしいぐらいきれい」と言い、今年の目標は「保湿をちゃんとする」に決めた。肌も心も、芸も潤いたっぷりに新年を進む。

◆ミュージカル「群盗」(脚本・演出=小柳奈穂子) 1781年にフリードリッヒ・フォン・シラーの戯曲第1作として出版され、翌年に舞台化。ヴェルディ作曲によりオペラ化もされた。舞台は18世紀のドイツ。貴族から金品を奪い、貧しい人々を救う群盗が暗躍。その首領カール(芹香斗亜)は伯爵家の嫡男だった。弟(瑠風輝)の策略で、大学留学中に勘当され絶望。仲間に祭り上げられ、義賊の首領になっていた。自由と理想を求めて動いた若者たちを描く。

☆芹香斗亜(せりか・とあ)1月20日、神戸市生まれ。07年入団。星組配属。10年10月「愛と青春の旅だち」で新人公演初主演。12年4月に花組。13年バウ公演初主演。15年、阪急交通社7代目イメージキャラクターに、男役としては初めて起用。17年3月に特撮の世界を描いた異色作で、東京特別・大阪公演に初主演し、同10月に宙組へ。身長173センチ。愛称「キキ」。

「宝塚~朗らかに~」はニッカンスポーツ・コムに連載中です。

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