メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

RSS

無料

安田菜津紀さんを育んだ絵本との出会い

“遠い地”へと向かう行動力と感性はどうやって生まれたのか

前田礼 市原湖畔美術館館長代理/アートフロントギャラリー

『100万回生きたねこ』を手に語る安田菜津紀さん拡大『100万回生きたねこ』を手に語る安田菜津紀さん

なぜ戦地や被災地に向かうのか

 安田菜津紀さんという存在を知ったのは、今から5年前、TBSのテレビ番組「サンデーモーニング」だった。老練のコメンテーターに混じり、若さが際立つ、真っ直ぐに人の目を見て整然と淀(よど)みなく語る可憐(かれん)な姿が印象的だった。この手のワイドショーのコメントには、思わず突っ込みたくなるのが常なのだが、彼女が語る言葉には「なるほどなあ」と頷いてしまう。

 安田さんは現在31歳。東南アジア、中東、アフリカなど、世界のさまざまな戦争、災害、貧困の地に出向き、最も弱い立場にある子どもたちを取材。日本でも、東日本大震災以降の岩手県陸前高田市を中心に記録し続けるフォトジャーナリストだ。

 彼女を戦地や被災地へと駆り立てるものは何なのか。彼女はどんな本を読んで大人になり、どうしてフォトジャーナリストになったのか――。そんなことどもを訊きたくて、読書会「少女は本を読んで大人になるPart2」にお呼びした。


筆者

前田礼

前田礼(まえだ・れい) 市原湖畔美術館館長代理/アートフロントギャラリー

東京大学大学院総合文化研究科博士課程(フランス語圏カリブ海文学専攻)在学中より「アパルトヘイト否(ノン)!国際美術展」事務局で活動。アートフロントギャラリー勤務。クラブヒルサイド・コーディネーター。市原湖畔美術館館長代理。「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」「ヨーロッパ・アジア・パシフィック建築の新潮流」等の展覧会やプロジェクトに関わる。『代官山ヒルサイドテラス通信』企画編集。著書に『ヒルサイドテラス物語―朝倉家と代官山のまちづくり』(現代企画室)。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

前田礼の記事

もっと見る