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男らしさは当代随一 宮本武蔵に挑む/珠城りょう

【宝塚~朗らかに~】「夢現無双」で主演

日刊スポーツ新聞社・村上久美子


【日刊スポーツ・3月14日紙面(東京本社発行版)より】

拡大月組公演の芝居で、宮本武蔵を演じる珠城りょう(撮影・宮崎幸一)
 月組トップ珠城(たまき)りょうが15日に兵庫・宝塚大劇場で開幕する「夢現無双」で宮本武蔵にふんする。吉川英治氏のベストセラー小説をもとに、二刀流「二天一流」をおこした剣豪役に臨む。ショー「クルンテープ」はタイを舞台にしたエキゾチックなレビュー。新トップ娘役・美園(みその)さくらとの新コンビ、本拠地お披露目となる。宝塚は4月15日まで。東京宝塚劇場は5月3日~6月9日。

 男らしさでは当代随一のトップが天下無双の剣豪にふんする。「武骨で男っぽいイメージ。最近やっていない役」。17年博多座で「長崎しぐれ坂」に主演。和物へ興味がふくらむ中、宮本武蔵役にめぐりあった。

 「(男性とは)筋肉の量、質が違う。どうすれば力強く、立ち回りがきれいに見えるか。(時代物の)映像を見て、イメージも磨きました」。日本物での立ち回りは初めて。両手を使う二刀流にも困惑した。

 「きき手じゃない方がたいへん。左手、使えるかな(笑い)。いろんな銃も(役で)持ちましたが、日本刀で戦うのは初めて。太刀さばきが難しい。前半は荒々しく、後半は美しく」

 独学で剣の腕を磨いたのが武蔵だ。前半は殺気を帯びた武骨さを押し出す。

 「駆け出しの頃は、居ずまいが殺気に満ちあふれ、太刀さばきもきれいじゃない。剣も、人としても、洗練されていく。前半のたたずまいが大事になる」

 前後半のアクセントは歩き方から出そうと考える。

 「役のイメージは歩き方から。育ちの良さ、生活が歩き方に出ると思う。(若き)武蔵なら、少しがに股で歩くのではないか」

 和装で武骨さを出す所作、座り方も研究。稽古場も和服。草履をはいた。

 「情の面は共感できます。お通(ヒロイン)への思いも、秘めてはいても、すごく思っている。組のみんな、ファンの方に抱く私の思いと共通する点はある」

 ヒロインは新トップ娘役の美園さくら。5年後輩。本拠地お披露目になる。

 「さくらは芝居でも、まっすぐぶつかってきてくれる。すごくちゃんと考えていて、芯はしっかりしている。厳しい言葉を投げても、食らいついて。互いを尊重しあい、高めあえれば」

 新コンビ誕生と同時に、今作で2番手スター美弥るりかが退団。次作から花組の人気スター鳳月杏が月組へ復帰する。

 「美弥さんとはこの2年、同じ方向を見て一緒に歩んできた。たくさん助けていただき、尊敬しています。心から感謝。美弥さんとの出会いが、私の宝塚人生において、すごく大きな財産です。幸せな気持ちで千秋楽を迎えられるよう、しっかりと送り出したい」

 新生月組への過渡期。節目の今作、ショーは「タイ」をテーマにしたオリエンタル調だ。「南国は新ジャンル。男っぽく、熱っぽい。そして、タイは『ほほえみの国』なので、お客さまに、笑顔で帰っていただけるように」と意気込む。個々が「フルーツ」にふんする場面もある。バラエティー豊かな月組の“顔”を見せる。

◆グランステージ「夢現無双-吉川英治原作『宮本武蔵』より-」(脚本・演出=斎藤吉正) ベストセラー小説をもとに、二刀流「二天一流」の開祖、宮本武蔵の生き様を描く。作州宮本村の郷士・新免武蔵(珠城りょう)は、並外れた度胸で無類の強さを誇る。旅の僧侶・沢庵(光月るう)の教えを受け、宮本武蔵と名を改め、剣術修行に出る。悩み苦しむ武蔵と、幼なじみお通(美園さくら)との恋はすれ違い、武蔵は、民衆の話題をさらう天才剣士・佐々木小次郎(美弥るりか)と宿命の対決へ。

◆レビュー・エキゾチカ「クルンテープ 天使の都」(作・演出=藤井大介) 青い海と色鮮やかな花々。南の楽園を舞台にしたエキゾチックなレビュー。

☆珠城(たまき)りょう 10月4日、愛知県蒲郡市生まれ。08年3月入団。月組配属。16年3月に全国ツアー初主演し、同9月、近年では天海祐希(7年目)に次ぐスピードの9年目で月組トップ。17年1月「グランドホテル」で本拠地お披露目。昨秋は8~10月に大作「エリザベート」で宝塚10代目トートを演じ、相手娘役の愛希れいかを送り出した。身長172センチ。愛称「りょう」「たまき」。

「宝塚~朗らかに~」はニッカンスポーツ・コムに連載中です。

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