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“魅せ方”も意識 キラキラ王子熱演/永久輝せあ

【宝塚~朗らかに~】バウホール公演で単独初主演

日刊スポーツ新聞社・村上久美子


【日刊スポーツ・3月28日紙面(東京本社発行版)より】

拡大宝塚バウホール公演で、単独初主演する永久輝せあ(撮影・白石智彦)
 雪組人気スター永久輝(とわき)せあが、兵庫・宝塚バウホール公演「Bow Happy Romance『PR×PRince』」で、単独初主演する。9年目に入り、新人公演を卒業して丸1年。念願のバウ・センターを射止め、今年のテーマには「大胆に」と掲げた。公演は28日に開幕し、4月8日まで。

 スター・オーラは下級生時代からあった。「今年は大胆にいきたい。今までコツコツやっていた。自分の中で解放してあげたい」。バウ単独初主演。意識したのは2年前。月組へ移った先輩の月城かなとと「New Wave!-雪-」でダブル主演してからだ。「1人で真ん中に立てるようになりたいと思った」と言い、報われたと笑う。

 役どころは、心は豊かでも財政難に苦しむ小国の「超絶イケメン」な第1王子。国の危機を救うため、観光事業に尽力する展開。「伝統ある国で衣装はコスチュームもの。キラキラ王子様ですが、内面に抱えた葛藤を乗り越えていく」。貴族らしい姿勢、立ち居振る舞いに内面磨き。初主演に奮闘する自らにも通じる。

 「王子が必死で取り組み、勝ち得ようともがく姿が人々に影響を与える。私も、初主演で必死になる姿がカンパニー全員に響いて、いい作品になれば」

 新人公演を卒業して丸1年。以前は、与えられた課題に懸命に取り組んでいたが「自分から何かを欲し、挑戦したい、と。1歩、踏み出すことができるようになった」と実感する。

 “魅せ方”も考えるように。「他の人にはない、自分ならではのものを、どのように見せられるのか」を意識するようになった。ただ、変わらぬこともある。

 「私は歌も芝居も踊りも、すごく得意とは言えない。でも絶対にあきらめない。自分の実力のなさを思い知り、落ち込んでも、あきらめず、少しでも何かつかもうと思い、歩んできた。そこは変わりません」

 劇団レッスンへ熱心に通い、以前は苦手意識のあった歌を集中的に稽古していた。最近は芝居にも注力する。「コツコツ積み重ねてきたものが、土台として固まったかな。そして弱い部分も、かっこつけずにさらけ出していいと思えた」。前トップ早霧(さぎり)せいなも、稽古場の失敗はいとわないタイプだった。

 「芝居も、人間性も素晴らしい方。ああいう風になりたい。そう思う『そのもの』が、目の前に。男役としても、役柄でも、きちんと自分の心を動かして、ウソがなくそこに存在すれば、お客様の心も動く」

 現トップ望海風斗(のぞみ・ふうと)からは、妥協を知らない向上心を学んだ。「どう自分の力で立ち直っていくか。自己分析もできるように。ただ、私は、自分が先頭を走るのではなく、みんなで一緒に楽しみながら走りたい」。先輩としての自覚も芽生えた。

 ちょうど、宝塚音楽学校の合格発表の季節。今年は107期生が入学する。永久輝は97期。「もう10年…。お芝居は、自分で気づかない一面を開拓してくれ、隠されていた潜在意識が開く。そこがおもしろい」。

 男役としては、衣装の力を借りず「『男役・永久輝せあ』が成り立つように」。無限大に広がる可能性。その輝きは、永久に増し続ける。

◆Bow Happy Romance「PR×PRince」(作・演出=町田菜花) 歴史はあるが財政難の架空の小国が舞台。国の危機にひんした大臣が、容姿端麗な3人の王子を目玉にした観光ツアーなどを企画する。イケメンの第1王子に永久輝がふんし、国を救おうと奮闘する姿を描くコメディー。

☆永久輝(とわき)せあ 8月8日、世田谷区生まれ。11年入団。雪組配属。15年、前雪組トップ早霧せいな本拠お披露目だった「ルパン三世」で新人公演初主演。早霧主演5作のうち、17年4月の「幕末太陽傳」まで4作で新人主演。同2月には「New Wave!-雪-」で、月城かなととダブル主演も。身長170センチ。愛称「ひとこ」。

「宝塚~朗らかに~」はニッカンスポーツ・コムに連載中です。

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