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地元漫画家夫妻に訊いたカープとの「付き合い方」

井上威朗 編集者

こちらは筆者が座った「カープパフォーマンスB」なる席。うるさく
応援する連中は隔離しておこうという明確な設計思想がよくわかります
拡大こちらは筆者が座った「カープパフォーマンスB」なる席。うるさく応援する連中は隔離しておこうという明確な設計思想がよくわかります=撮影・筆者

カープが負けて仕事の手が止まった頃

――描きながら実況を聴いている、という作中描写などありましたが、実際は?

榎本 はい。ラジオで中継を聴いています。それでカープが負けると落ち込むようになって。

耕野 ため息つきながら仕事部屋から出てきて、「負けた……」とか呟いてるんですよ。当時は榎本だけが追いかけていたので、「やめてよ、わたしたち興味ないんだから、カープのことで家のなか暗くしないで!」と、わたしや子どもらは非難してましたね。非常に肩身の狭い移住スタートだったと思いますよ。

榎本 しかし本当にのめり込んでしまいまして。ひどい負け方をしたりすると、落ち込み過ぎて仕事の手が止まったりする。ああ、まずいなと。

――編集者が聞いてはいけない話になってきました(笑)

榎本 特に3連覇の前はひどい負けっぷりでしたからね。

――2015年などは、黒田(博樹投手)復帰で非常に盛り上がったにもかかわらず、ひどい試合が目につきました。

榎本 でしょ? でもそこで、目の前の敗戦に引きずられてしまうスタンスを改めたんです。なにしろ仕事ができなくなる。「落ち込むな」「落ち込まないためにも、期待するな、期待するな」って……。

耕野 こうしたのめり込みにもかかわらず、家のなかにはカープに関する理解者が誰もいない状況。ですから榎本は、独りでネットのヤフトピや実況スレッドを眺めていて。

榎本 自分では書き込まないんですけどね。流れていくコメント欄をじっと眺める日々でした。当初は同じ広島県内とはいえマツダスタジアムまで行くつもりもなかったんですが、「そういえば三次でも年に一度、試合があるじゃん」とふと気付いて。ここ5年間は三次きんさいスタジアムの試合に通ってます。

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筆者

井上威朗

井上威朗(いのうえ・たけお) 編集者

1971年生まれ。講談社で漫画雑誌、Web雑誌、選書、ノンフィクション書籍などの編集を経て、現在は科学書を担当。

※プロフィールは、論座に執筆した当時のものです