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星組次期トップ全国ツアー初主演/礼真琴

【宝塚~朗らかに~】「アルジェの男」でジュリアン役

日刊スポーツ新聞社・村上久美子


【日刊スポーツ・5月9日紙面(東京本社発行版)より】

拡大全国ツアーに初主演している礼真琴(撮影・加藤哉)
 星組次期トップに決まった星組2番手スター礼真琴(れい・まこと)は「アルジェの男」「ESTRELLAS~星たち~」で全国ツアー初主演。4日に大阪公演でスタートし、23日の札幌まで全国7会場を回る。

 次期星組トップの礼は、5度目の全国ツアー。「過去4回とは心の持ちようが…のしかかってくるものが違う」。ツアー初主演。初めて背負う看板は重い。

 この話を受けたころ、同期の花組2番手、柚香光(ゆずか・れい)がツアー初主演中だった。「れいちゃんも頑張っている。私も頑張ろうと」。同期からの刺激もエネルギーになった。

 芝居「アルジェの男」は74年に鳳蘭主演で初演、83年には峰さを理、11年に霧矢大夢主演で再演された。第2次世界大戦前、フランス占領下のアルジェリアとパリが舞台で、成功をつかもうともがく孤児出身の青年ジュリアンを描く。

 今回、稽古は峰が指導に入っていた。「私が思っている以上に、最低なやつだった」。成功のためには手段を選ばない。峰からは、取り巻く女性を「1ミリも愛してない(設定)」と言われ、役を見つめなおした。

 「主演だからといって、必ずしもヒーローではない。どんどん落ちぶれ、最後に愛に気付くまでをお見せしたい。最近“いい人”役が続いていたので、“悪い心”を呼び覚まして」

 快活な自身とはかけ離れたキャラクターに「役が離れているほど、やりがいがある」。今ツアーには専科から愛月ひかるが出演。「思い出作り」と称して、稽古中には食事や花見へ。公演メンバーの絆も固めた。

 次期トップ就任が決まり、相手娘役には、花組からきた舞空瞳を迎える。紅ゆずる、綺咲愛里のトップコンビの退団については「あまり考えないように。つらいから」と、率直な思いをはく。

 11年目でのスピード就任。歌、ダンス、芝居と、新人時代から、高いレベルで3拍子がそろっていた。昨年迎えた「男役10年」に「これが男役10年というものかと、ひっそりと感じた」と明かす。「あらためて芸の道は果てしない、と。10年で出来上がったと思ったら、大間違いだぞって思います」。今、立ち向かう課題は圧倒的な存在感だ。

 それはトップ紅。「さゆみさん(紅)がワッと手を広げるだけで埋まっていたものが、自分がやってみたら何もない」。今作ショーは、本拠地作でも上演し、紅の位置に礼が立つ。

 令和最初の全国ツアー。「令」と「礼」。芸名の呼び名が同じで「すごく言われましたけど漢字が違う…。でも、ちょうど全国ツアーと同じ(5月)。気持ちも新たに」と引き締め、出発した。

◆ミュージカル・ロマン「アルジェの男」(作=柴田侑宏、演出=大野拓史) 74年に鳳蘭、83年に峰さを理、11年は霧矢大夢主演で上演。第2次世界大戦前、フランス占領下にあったアルジェリアとパリを舞台に、孤児として育ち、成功への道を開こうと、野望を抱き進む青年ジュリアンを描く。女性3人とのドラマをからめたミュージカル。

◆スーパー・レビュー「ESTRELLAS(エストレージャス)~星たち~」(作・演出=中村暁) スペイン語で「星々」を意味するエストレージャス。高揚感あふれるレビュー。

☆礼真琴(れい・まこと) 12月2日、東京都生まれ。09年入団。星組配属。13年「ロミオとジュリエット」新人公演で初主演。14年「かもめ」でバウ初主演。同11月の全国ツアー「風と共に去りぬ」でヒロイン・スカーレット役。昨年は紅主演の第3回台湾公演に出演。身長170センチ。愛称「まこっつぁん」「こと」。

「宝塚~朗らかに~」はニッカンスポーツ・コムに連載中です。

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