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マリリン・モンローと黒髪のジェーン・ラッセル拡大『紳士は金髪がお好き』 マリリン・モンロー(右)とジェーン・ラッセル https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Gentlemen_Prefer_Blondes_Movie_Trailer_Screenshot_(4).jpg

「頭のいい女」として描かれたマリリン・モンロー

 それにしても、終盤からラストにかけての、スムーズで簡潔な場面転換や狂気じみた御都合主義的展開の冴えは、ハリウッド古典喜劇のエッセンスを凝縮したような素晴らしさだが、エズモンドの父が、一見頭の弱そうなローレライ/マリリン・モンローの、じつに聡明な「結婚哲学」(山田宏一)に感嘆し、息子と彼女の結婚を許すくだりには舌を巻く。

 ローレライはそこで、こう言うのだ――「お金持ちの男は美人と同じなの/どうせ結婚するなら美人の方がよくない?/自分の娘を貧乏人と結婚させたい?/何の不自由もない幸福な生活を願うでしょう?/私が願っちゃいけないの?」。説得力のある言葉だが、これを聞いたエズモンドの父は、ローレライの利発さに不意打ちされ、なぜ男たちが君の利口さに気づかないのかと不思議がると、ローレライはこう言う ・・・ログインして読む
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筆者

藤崎康

藤崎康(ふじさき・こう) 映画評論家、文芸評論家、慶応義塾大学、学習院大学講師

東京都生まれ。映画評論家、文芸評論家。1983年、慶応義塾大学フランス文学科大学院博士課程修了。著書に『戦争の映画史――恐怖と快楽のフィルム学』(朝日選書)など。現在『クロード・シャブロル論』(仮題)を準備中。熱狂的なスロージョガ―、かつ草テニスプレーヤー。わが人生のべスト3(順不同)は邦画が、山中貞雄『丹下左膳余話 百万両の壺』、江崎実生『逢いたくて逢いたくて』、黒沢清『叫』、洋画がジョン・フォード『長い灰色の線』、クロード・シャブロル『野獣死すべし』、シルベスター・スタローン『ランボー 最後の戦場』(いずれも順不同)

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