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“最後の来日公演”KISSは青少年の怪獣だった

印南敦史 作家、書評家

KISS来日公拡大12月に「最後の来日」をするKISS=来日公演特設サイトより

青少年のフラストレーションを解消

 先日、今年12月のKISS来日公演が大々的にアナウンスされた。

 1977年の初来日以来、彼らは12回も来日して公演を行なっている。2015年の公演にはアイドル・グループ「ももいろクローバーZ」がゲスト出演したりもしたし(それについて個人的には違和感を覚えたが)、もはやすっかり日本に馴染んでいる印象だ。

 ところが今回だけは、ちょっと事情が違うようだ。なにしろ今回は“史上最大規模のファイナル・ツアー”であると同時に、“最後の来日公演”だというのだから。

 改めてそう断言されると、ファンとしては複雑な心境だが、同時に納得できる話でもある。なにしろフロントマンのベーシスト/ヴォーカリストであるジーン・シモンズは、今年の8月25日で70歳。同じくフロントマンのギタリスト/ヴォーカリスト、ポール・スタンレーもこの1月20日に67歳になったという。

 ちなみに現在、オリジナル・メンバーはこのふたりだけ。ドラムスのピーター・クリスとギターのエース・フレーリーが脱退して以降、代わりのメンバーは何度も入れ替わっている。

 そのため現在ドラムスを担当しているエリック・シンガーと、ギターのトミー・セイヤーには多少なりとも「若手」というイメージがつきまといもするのだが、実はそうではない。エリックは昨年還暦を迎え、最年少のトミーも現在58歳なのだから。

 そもそも1974年のアルバム・デビューから45年が経過しているわけだし、そう考えれば“最後の来日公演”も十分にありうる話なのだ。

 とはいえ、やはり感慨深くもある。1962年生まれの私(と、その前後)の世代にとって、KISSは特別な存在だったからだ。明確なコンセプトとパワフルなサウンド、そしてダイナミックなパフォーマンスによって、青少年のフラストレーションを解消してくれたのである。

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筆者

印南敦史

印南敦史(いんなみ・あつし) 作家、書評家

1962年東京生まれ。広告代理店勤務時代に音楽ライターとなり、音楽雑誌の編集長を経て独立。「ダ・ヴィンチ」「ライフハッカー(日本版)」「東洋経済オンライン」「ニューズウィーク日本版」「サライ.JP」「WANI BOOKOUT」など、紙からウェブまで多くのメディアに寄稿。著書に『遅読家のための読書術 情報洪水でも疲れない「フローリーディング」の習慣』(ダイヤモンド社)、『世界一やさしい読書習慣定着メソッド』(大和書房)ほか多数。新刊は『人と会っても疲れない コミュ障のための聴き方・話し方』(日本実業出版社)

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