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内藤大希が波乱万丈青春時代劇に出演/下

二十代の近松を描く『THE BLANK!~近松門左衛門 空白の十年~』

大原薫 演劇ライター


内藤大希が波乱万丈青春時代劇に出演/上

マリウスの道程は「誰にでも起こり得る突然のもの」

拡大内藤大希=伊藤華織 撮影

――現在全国公演に出演中の『レ・ミゼラブル』マリウス役についてお聞きしたいと思います。内藤さんは2017年に続いて今回2度目の出演ですが、前回内藤さんのマリウスを拝見して大きな衝撃を受けたんです。旧演出版から観劇してきて、自分の中で勝手にマリウスに「大きな物語の中に存在する、二枚目のヒーロー的なキャラクター」というイメージを持ち続けていたのかもしれませんが、内藤さんのマリウスは本当に「普通の若者」だった。好きな女の子ができたら浮かれるような普通の男子が、革命のバリケードで仲間全員に先立たれるという大きな悲劇を迎えることがショッキングで、「こういうマリウスもありなのか!」と思いました。ご自分でそのあたりは意識して演じられているのでしょうか?

 たとえばサスペンスドラマで「この位置にこのキャストが来るのは、何か裏があるんじゃないか」と思ったりするじゃないですか。でも、僕は逆に死にそうな感じがするんじゃないかなって。革命の戦闘で真っ先に死にそうなマリウスが、実は最後まで生き残ってしまう……。自分ですごく意識して演じているわけではありませんが、この「選ばれているけれど、選ばれていない」という感じが、群像劇としてみんなを描く物語の中で、作品のコマとしてはとてもいいんじゃないかと思います。

拡大内藤大希=伊藤華織 撮影
 
――いや、ナチュラルに存在して、作品の物語の中で息づいているところがとてもいいと思いますよ! 内藤さんはこうやって作品全体を俯瞰で見ている意識もお持ちなんですね。

 そうですね。僕が今まで観てきたマリウスには「王子様」みたいなイメージがあったんですが、僕がそう演じるのもまた違う気がして。それは自分には求められていないと思うんです。マリウスのたどる道程が「誰にでも起こり得る突然のもの」だと感じてもらえたら、お客様にも感情移入しやすいのかなと思っています。

◆公演情報◆
『THE BLANK!~近松門左衛門 空白の十年~』
東京:2019年9月14日(土)~9月25日(水) よみうり大手町ホール
大阪:2019年9月27日(金)~9月29日(日) COOL JAPAN PARK OSAKATTホール
・チケット一般発売日/7月21日(日)AM10:00~
公式HP
公式twitter
[スタッフ]
脚本・演出:鈴木勝秀
参考文献/「口伝解禁 近松門左衛門の真実」近松洋男著 中央公論新社刊
[出演]
浜中文一
江田剛(宇宙Six/ジャニーズJr.)、内藤大希、小林且弥、細見大輔、香取新一、田村雄一、佐藤賢一、陰山泰
ラサール石井

〈内藤大希プロフィル〉
幼少時より現在まで、数々のミュージカル、ストレートプレイ、コンサートなど、幅広い舞台で活躍を続けている。近年の主な舞台出演作に、オリジナル・ミュージカル『DAY ZERO』、『野球~飛行機雲のホームラン~』、『歳が暮れ・るYO 明治座大合戦祭』、など。現在、ミュージカル『レ・ミゼラブル』(マリウス役)に出演中。今後、ミュージカル『シャボン玉とんだ宇宙(ソラ)までとんだ』(2020年1月7日~2月15日/東京・福岡・大阪公演)が控えている。
内藤大希公式twitter

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筆者

大原薫

大原薫(おおはら・かおる) 演劇ライター

演劇ライターとして雑誌やWEB、公演パンフレットなどで執筆する。心を震わせる作品との出会いを多くの方と共有できることが、何よりの喜び。ブロードウェー・ミュージカルに惹かれて毎年ニューヨークを訪れ、現地の熱気を日本に伝えている。

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