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若者にとって「格差拡大策」に映る野党の政策

「維新が最もリベラル」はある意味正しい

勝部元気 コラムニスト・社会起業家

裁量労働制のような新しい働き方を魅力的と感じる若者も少なく拡大裁量労働制の拡大に反対する声は強かったが、若者たちは……

「やめればよい」若者は働き方改革に前向き

 さらに、野党が安倍政権の働き方改革に反対しているのも、若者の印象を悪くしていると思います。若者は硬直的な日本の労働慣行にメスを入れて欲しいと強く思っていて、そのほうが、職場の世代間格差で割を食っている自分たちに大きなメリットがあるからです。

 たとえば、裁量労働制が無限に広がれば、企業に都合のよい「ブラック労働」が増える可能性も確かにあり、絶対それは食い止めないといけません。ですが、若者の多くは法や政府の力に頼る以前に、「酷い企業だったらやめればよい」と思っています。

 もちろん、やめたくてもやめられなくて過労死自殺をしてしまった事例等を見れば、簡単に「やめればよい」で済まないケースもありますが、現実は既に多くの若者が、嫌だと思ったら心を壊す前にやめるという自己解決をしているのです。

 転職市場の未発達やシングルインカム等、やめたくてもやめにくいシチュエーションの多い上の世代と違い、転職に対するハードルが低い若者にとっては、裁量労働制の負の側面に対するアレルギーも低いのです。

野党は「総論反対」をやめたほうがよい

 逆に、人手不足に悩む店舗と1日単位のアルバイトを探す人をマッチングするアプリが急拡大する等、若い世代ほどフレキシブルな労働やそれを可能にするギグエコノミーに対するニーズは強いので、裁量労働制のような新しい働き方を魅力的と感じる若者も少なくありません。子育て世代でも、裁量労働制であれば、急な発熱で保育園を休まなければならない等の問題に対処することができます。

 ところが、近年国会では野党が「定額働かせ放題」とネーミングして、裁量労働制の適応拡大に反対してきました。仮に「問題を起こした企業には厳格に対処せよ」「問題を起こさないよう監督を強化せよ」と要求していたのなら、若者も「野党の言う通りだ」と納得したのかもしれません。

 ですが、「問題が起こるかもしれないから制度を変えること自体に反対」という姿勢では、

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筆者

勝部元気

勝部元気(かつべ・げんき) コラムニスト・社会起業家

1983年、東京都生まれ。民間企業の経営企画部門や経理財務部門等で部門トップを歴任した後に現職。現代の新しい社会問題を「言語化」することを得意とし、ジェンダー、働き方、少子非婚化、教育、ネット心理等の分野を主に扱う。著書に『恋愛氷河期』(扶桑社)。株式会社リプロエージェント代表取締役、市民団体パリテコミュニティーズ代表理事。所有する資格数は71個。公式サイトはこちら

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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