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谷原章介が大人のコメディに出演/下

ほろ苦い日常をコミカルに描く会話劇『不機嫌な女神たち プラス1』

大原薫 演劇ライター

谷原章介が大人のコメディに出演/上 

僕ら役者にとって舞台は栄養

拡大谷原章介=岩田えり 撮影
 
――『民衆の敵』のときも感じたことですが、谷原さんが出演されることで現代的な観点のある芝居でリアルなものを持ち込んでくださっていると思うんです。

 ありがとうございます。お芝居だけじゃなくて司会業やナレーションなどいろんなことをやらせていただいて、見る人によっては役者というよりは司会者や声などいろいろなイメージを持たれるんだなと思います。僕の中でぶれているつもりはなくて、あくまで根っこの部分は役者ですので、そこは大事にしていきたい。去年『民衆の敵』に出演して、改めて「舞台に立たなきゃダメだな」と強く感じました。5年舞台に立てなかったのも、生番組が何本かあったからなんですが、それを言い訳にしていたかもしれないという気もして。どちらかというと映像やバラエティは自分の中に蓄積したものを吐き出していく作業だと思うんです。でも、舞台は一つのシーンに何回も向き合う機会を与えてくれて、出演するたびに新しい発見や、いろんなことを試すチャンスがある。僕ら役者にとって舞台は栄養だな、ここを忘れちゃいけないなと去年強く思いました。

――それで、『民衆の敵』から続けて今回の舞台出演になったんですね。

 そうですね、『民衆の敵』が終わってすぐにこの話が来て、即断で「やります!」と言いました。

――谷原さんの中で舞台とドラマの芝居の違いは?

 基本はそんなに違いはないんですけどね。舞台は客席に声を届かせないといけないので、フィジカル的な強度が必要だと思いますし、映像でいう「カット割り」を自分でしないといけない。お客様に、「はい、今こっちでやっていることが大事ですよ」ということを芝居でちゃんと提示しないといけないんです。映像の場合はただじーっと下の方を見ているという演技を監督が切り取って、そのカットを差し込むことで意味を持ってきたりしますからね。ただ、根本的な役の掘り下げ方は舞台もドラマも変わらないと思います。

――やはり、演じる上ではドラマも舞台も関係性を大事にされていると。

 自分がどこからきて、今自分はどこにいて、これからどこに向かうのか。これらをきちんと把握した上で、そのとき周りにいる人との関係性はどうなのか。2時間の舞台の前にも後にもストーリーが続いている、それをきちんと意識して大事にすれば、おのずと立ち上がってくるものがあるんじゃないかなと思いますね。

――物語のエンドシーンの後にも、人生は続いていく……確かにそうですね。

 どんな物語もそうだと思うんです、舞台も映画もドラマも。

◆公演情報◆
舞台『不機嫌な女神たち プラス1』
東京:2019年10月19日(土)~10月27日(日) 紀伊國屋ホール
名古屋:2019年11月2日(土)~11月3日(日) 穂の国とよはし芸術劇場 PLAT 主ホール
大阪:2019年11月6日(水)~11月7日(木) サンケイホールブリーゼ
福岡:2019年11月16日(土)~11月17日(日) イムズホール
■チケット一般発売日:2019年7月28日(日)10:00am~
公式ホームページ

[スタッフ]
作:岡田惠和
演出:田村孝裕
[出演]
和久井映見 羽田美智子 西田尚美 谷原章介

〈谷原章介プロフィル〉
 1972年7月8日生まれ、神奈川県出身。近年の主な出演作には、舞台『民衆の敵』(2018 年)、「半分、青い。」(2018年)、「大奥 最終章」(2019年)、「未解決の女 警視庁文書捜査官 〜紺色のシグナル」(2019年)、映画『居眠り磐音』吉右衛門役(2019年)、『メリー・ポピンズ リターンズ 日本語吹替』マイケル・バンクス役(2019年)などがある。
谷原章介公式ホームページ

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筆者

大原薫

大原薫(おおはら・かおる) 演劇ライター

演劇ライターとして雑誌やWEB、公演パンフレットなどで執筆する。心を震わせる作品との出会いを多くの方と共有できることが、何よりの喜び。ブロードウェー・ミュージカルに惹かれて毎年ニューヨークを訪れ、現地の熱気を日本に伝えている。

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