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ジョイフルトレインより一般列車を工夫してほしい

岸田法眼 レイルウェイ・ライター

ジョイフルトレインは将来衰退する?

 ジョイフルトレインの隆盛で気になるのは、「後釜」だ。そのほとんどは、既存車の改造によって生まれている。新車だとオーダーメイドとなり、費用が高くついてしまうからだ。早い話が、予算オーバーを抑えるため、既存車に白羽の矢を立てているのだ。

 改造車両は新製から10年程度、20年以上まで様々。メンテナンスも一般車両に比べ、経費が掛かるのではないかと思う。特にベテランの車両にもなると、機器の部品確保が難しくなる恐れもある。そして、車両が老朽化したら、車両、鉄道自体とも存続に向けて後釜を導入するか、ジョイフルトレイン自体の運行を打ち切るかの決断を迫られよう。

 仮に後釜の導入を決めた場合、同じエクステリア、インテリアでは通用せず、“顧客”は減ると思う。保守的に陥らず、次世代車両にふさわしい強烈なインパクトを与え続けない限り、ジョイフルトレインは隆盛から衰退へ向かうのではないだろうか。

 後釜という点で、もうひとつ挙げておきたいのは

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筆者

岸田法眼

岸田法眼(きしだ・ほうがん) レイルウェイ・ライター

『Yahoo!セカンドライフ』(ヤフー)の選抜サポーターに抜擢され、2007年にライターデビュー。以降、『鉄道のテクノロジー』(三栄書房)、『鉄道ファン』(交友社)、Webマガジン『@DIME』(小学館)などに執筆。また、好角家の側面を持つ。著書に『波瀾万丈の車両――様々な運命をたどった鉄道車両列伝』(アルファベータブックス)がある。

※プロフィールは、論座に執筆した当時のものです