メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

RSS

TETSUHARUインタビュー/上

オリジナルミュージカル『THE CIRCUS!』企画・構成/演出・振付を手がける

中本千晶 演劇ジャーナリスト



拡大TETSUHARU=岩田えり 撮影

 『THE CIRCUS!』は2016年の「エピソード0」に始まり、17年に「エピソード1 The Core」、18年に「エピソード2 Separation」と続いてきた、新しいタイプのオリジナルミュージカルだ。そして今年9月、完結編としての『THE CIRCUS! -エピソードFINAL-』が上演される。

 主人公はストリートサーカス集団の花形パフォーマー、ケント・バーンズ(屋良朝幸)。だがじつは彼、アメリカ合衆国大統領直属のスペシャルエージェントという裏の顔を持つ。ケントとその仲間たちは世界に暗躍する秘密結社「オメガ」との死闘を繰り広げるうちに、謎のパワーを秘めた地球外鉱石「コア」の波動を浴びてしまう。果たしてケントと仲間たちの運命は? そしてコアとはいったい何なのか? 完結編となる今回は、今まで敷かれてきたさまざまな伏線を一気に回収しつつ、物語は大詰めへと向かう。

 企画・構成/演出・振付を手がけるTETSUHARUさんに話を聞いた。枠にとらわれない自由な発想と観客への徹底したサービス精神、そして「お菓子作りはプロ並み」という意外(?)な素顔まで、この作品の世界観の根底にあるものが伝わってくるインタビューとなった。

ファイナルにふさわしいダイナミックさで

拡大TETSUHARU=岩田えり 撮影
 
――いよいよ完結編となる『THE CIRCUS!』。「オリジナルミュージカル」とのことですが、この作品の魅力を一言で伝えるとするならば?

 アメコミのような世界観で、個性的なキャラクター達が世界を救うため活躍するという話です。主人公の刑事がひょんなことから流しの貧乏サーカス団と出会い街を救う、みたいなストーリーから始まったんですけど、今回4作目に至るまでの間に、スケールが大きくなり色々な伏線が張り巡らされてきました。

 ダンス×歌×芝居=ミュージカルだと思われる場合がありますが、僕らの中ではショーという意識でつくっています。とはいえヒーローショーみたいなものではなく普遍的なテーマを持ち骨太でしっかりとしたストーリーの中で、パフォーマンスに特化したショーを展開するというコンセプトはあります。

 当初はノンバーバル(言語を使わない)でいきたいと思っていたんです。でも主演が屋良くんに決まり、屋良くんのファンは歌も聞きたいだろうしお芝居も見たいだろうと思ったのでこういう形になりました。個性的なキャラクターたちが歌を聞かせダンスを見せつつ、ドラマの中でしっかり生きていく作品ですね。

――エピソード1ではアクションシーンが増え、エピソード2では映像が増えるという進化があったそうですが、今回はどうなるのでしょう?

 基本的には肉体表現メインのスタイルで作っている作品です。ところが、回を重ねていくごとにストーリーのスケールが大きくなってきて、最初は「街を救う」話だったのが今では「地球を救う」というサイズ感になってきてます。前作までは本筋とはあまり関係なくふざけたシーンを入れ込み、それが作品のテイストとして1つの役割を持っていたんですけど、今回はファイナルということで、今まで敷いてきた伏線を回収しつつストーリーをどんどん前に進めることが必要なので、そういったものを削ぎ落としてファイナルにふさわしいダイナミックさと躍動感でストーリーをしっかり完結させていきたいですね。

◆公演情報◆
オリジナルミュージカル『THE CIRCUS! -エピソードFINAL-』
プレビュー:2019年9月13日(金) 新宿文化センター 大ホール
東京:2019年9月21日(土)~9月29日(日) 新国立劇場 中劇場
富山:2019年9月15日(日) 黒部市国際文化センター コラーレ カーターホール
愛知:2019年9月16日(月・祝) 刈谷市総合文化センター アイリス 大ホール
大阪:2019年9月18日(水)~9月19日(木) 森ノ宮ピロティホール
神奈川:2019年10月2日(水) やまと芸術文化ホール メインホール
公式ホームページ

[スタッフ]
企画:TETSUHARU・中嶋章良
構成/演出・振付:TETSUHARU
脚本:広田光毅
音楽:増田俊郎
[出演]
屋良朝幸
矢田悠祐、越岡裕貴(ふぉ~ゆ~)、寺西拓人(ジャニーズJr.)、田野優花、高橋駿一(PADMA)、奥村佳恵、菜々香・青柳塁斗/壮一帆、植木豪 ほか

〈TETSUHARUプロフィル〉
 音楽一家の家庭に育ち、幼い頃よりジャズに親しむ。15 歳でダンスを始め、バレエ、ジャズ、ストリート、シアターとオールラウンドの振付師として活躍。安室奈美恵、SMAP、Kis-My-Ft2、AKB48、乃木坂46 など数多くのアーティストPV やコンサート、ミュージカル、映画、ドラマ、CM など幅広く担当。2009 年からは舞台演出家としてのキャリアもスタート。主な演出・振付作品に、舞台『マラソン』、ミュージカル『プリシラ』、ミュージカル『オーシャンズ11』、ミュージカル『ロックオペラ モーツァルト』など。
TETSUHARU 公式twitter
TETSUHARU 公式instagram

・・・ログインして読む
(残り:約1501文字/本文:約3619文字)

全ジャンルパックなら本の記事が読み放題。


筆者

中本千晶

中本千晶(なかもと・ちあき) 演劇ジャーナリスト

山口県出身。東京大学法学部卒業後、株式会社リクルート勤務を経て独立。ミュージカル・2.5次元から古典芸能まで広く目を向け、舞台芸術の「今」をウォッチ。とくに宝塚歌劇に深い関心を寄せ、独自の視点で分析し続けている。主著に『なぜ宝塚歌劇の男役はカッコイイのか』『タカラヅカ流世界史』『宝塚歌劇に誘(いざな)う7つの扉』(東京堂出版)、『鉄道会社がつくった「タカラヅカ」という奇跡』(ポプラ新書)など。早稲田大学非常勤講師、NHK文化センター講師。

中本千晶の記事

もっと見る