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【3】滝のある町で浪曲修業と茶摘みを

徳島芸能聖地巡礼 その1

玉川奈々福 浪曲師

徳島から突然の依頼、そして……ハマった

 いま奈々福は、ちょっと徳島にハマっちゃってます。お仕事でいろんなところに呼んでもらいますけれど、こんなお付き合いになっているのは、徳島が初めてです。

 先月も、実は徳島に行ってきました。

 そもそもは、3年前、何のご縁もなかった徳島県の上勝町(かみかつちょう)の、町内唯一だというバーの店主から突然メールが来て、お仕事の依頼を受けたこと。彼は、東京からの移住者なのですが、移住した町に一軒も飲み屋がなかったので、バーを作ってしまった人です。

 依頼理由が、「うちのバーに野外舞台を作ってライブができるようにしました。ついては大家さんが、昔はこんな山奥の町でも、浪曲がまわってきていた。だからこの舞台のこけら落としには、浪曲を呼びたいというので、お願いします」。

 ……そりゃ、行くでしょう。がぜん興味が湧きました。

 上勝町。徳島市から車で1時間半くらい内陸に入ります。四国で一番小さな町だそうです。いいときには、そこまで浪曲は行っていたんですね。

 バーは、町を貫く街道沿いにあるかと思いきや、とんでもない山の上にありました。えっ、こんなヘアピンカーブを上がっていくの? びっくりしました。奥へ奥へ入っていって、たしかにそこに、忽然(こつぜん)として古民家をリノベしてとても素敵なバーと、野外舞台ができており、なんだか夢のようでしたが、無事にお仕事は済みました。

 のですが。 ・・・ログインして読む
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筆者

玉川奈々福

玉川奈々福(たまがわ・ななふく) 浪曲師

横浜市生まれ。出版社の編集者だった94年、たまたま新聞で浪曲教室のお知らせを見て、三味線を習い始め、翌年、玉川福太郎に入門。01年に曲師から浪曲師に転じ、06年、玉川奈々福の名披露目をする。04年に師匠である福太郎の「徹底天保水滸伝」連続公演をプロデュースして大成功させて以来、数々の公演を企画し、浪曲の魅力を広めてきた。

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