住む地域や経済力で不公平は広がるばかり
2019年08月29日
前回、2021年度から始まる新しい大学入試の英語について、公平さや公正さの点で大学人たちから反対の声が上がっていることをお伝えした。受験生は七つある英語の民間試験のどれかを本番前に受けないといけない。大都市圏に住んでいればまだしも、それ以外の地に住む受験生たちにとっては大変だ。
当事者の生徒たちは当然、敏感に受け止めている。
朝日新聞の教育情報メディア「朝日新聞EduA(エデュア)」の4月14日号(創刊準備号)は、今年の全国高校新聞コンクールで入賞した二つの公立校、滋賀県立彦根東高校と北海道帯広柏葉高校の新聞が入試改革について特集したことを記事にした(朝日新聞EduAサイトで読むことができる)。
帯広柏葉高校の新聞は、地方の受験生の大きな負担も取り上げている。
帯広で受けられると予想される試験は三つだけ。ほかの四つの試験を受けようと思ったら、特急で3時間かかる札幌まで行かないといけない。新聞を作った生徒らはEduAの取材に、「受けられる試験の数が少なく、地方は不利。公平性が保たれるような制度にしてほしい」「地域事情や経済格差など、学力とは別のところで差が生まれるのはよくない」と話している。
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