市川速水(いちかわ・はやみ) 朝日新聞編集委員
1960年生まれ。一橋大学法学部卒。東京社会部、香港返還(1997年)時の香港特派員。ソウル支局長時代は北朝鮮の核疑惑をめぐる6者協議を取材。中国総局長(北京)時代には習近平国家主席(当時副主席)と会見。2016年9月から現職。著書に「皇室報道」、対談集「朝日vs.産経 ソウル発」(いずれも朝日新聞社)など。
※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです
映像化不可能のW受賞作に挑んだ豪華キャスト「音にできない文章を音にする」
2019年秋、映画「蜜蜂と遠雷」が大きな話題となるだろう。
史上初めて「直木賞」と「本屋大賞」をW受賞した恩田陸の小説の映画化だ。10月4日から全国で上映される。
国際ピアノコンクールでの超エリート・天才・異才たちの激突模様と、そこに至るまでの人生の葛藤。厳しい選考を通じての成長と友情。
主役級のピアニストがたくさんいて目がくらむような、いや、実の主役はコンクールという舞台なのか、ピアノなのか、それとも音楽そのものなのか――。原作は、読む人によって様々な感動が味わえる名作だったといえるだろう。
それが映画化されると聞いて驚きながら、真っ先に試写会に行く機会を得た。
パンフレットなどで強調されているキャッチフレーズは「映像化不可能と言われた傑作がついに実写映画化!!」。
なぜ「映像化不可能」とされていたのか、理由は簡単。難問が一つや二つではない。
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