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地味にスゴい、三鷹には「目利き」劇場がある

若手劇団の背中を押し、たんたんと20年

山口宏子 朝日新聞記者

岸田賞作家、高校生と

三鷹市芸術文化センター拡大「ままごと」の『わが星』初演の舞台=青木司氏撮影

三鷹市芸術文化センター拡大柴幸男
 再演を繰り返す人気作となった劇団「ままごと」の『わが星』は、09年の「“Next” Selection」が初演だった。星の誕生と人の生命とを重ね合わせて描いた、スケールが大きく、詩的な作品だ。作・演出した柴幸男(82年生まれ)は、この戯曲で岸田賞を獲得した。

 柴はその後も、火星への移住が進む未来の地球を舞台にした『わたしの星』(14、17年)を高校生といっしょに作るなど、三鷹と深く関わっている。

三鷹市芸術文化センター拡大柴幸男が高校生と作った舞台『わたしの星』=2014年、青木司氏撮影

 12年も、にぎやかだった。藤田貴大(85年生まれ)の「マームとジプシー」、ノゾエ征爾(75年生まれ)の「はえぎわ」と、偶然、その年の岸田賞を受けた劇作家ふたりが率いる集団がそろって登場した。もう一つの参加団体は「モナカ興業」。主宰の森新太郎(76年生まれ)は、いま最も活躍している演出家の一人だ。各劇場から引っ張りだこで、若くして読売演劇大賞も受賞した逸材。最新作のシェークスピア悲劇「ハムレット」(菊池風磨主演)は現在、10月まで東京と大阪で上演されている。 

三鷹市芸術文化センター拡大(左から)藤田貴大、ノゾエ征爾、森新太郎
 このほか、松井周(72年生まれ)、蓬萊竜太(76年生まれ)、福原充則(75年生まれ)といった岸田賞作家や、鶴屋南北戯曲賞や紀伊国屋演劇賞など多くの栄誉に輝く「イキウメ」の前川知大(74年生まれ)らも「“Next” Selection」の参加者。17年に「風琴工房」が上演した『アンネの日』では、作・演出の詩森ろばが芸術選奨文部科学大臣新人賞に選ばれた。

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筆者

山口宏子

山口宏子(やまぐち・ひろこ) 朝日新聞記者

1983年朝日新聞社入社。東京、西部(福岡)、大阪の各本社で、演劇を中心に文化ニュース、批評などを担当。演劇担当の編集委員、文化・メディア担当の論説委員も。武蔵野美術大学非常勤講師。共著に『蜷川幸雄の仕事』(新潮社)。

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