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伊礼彼方スペシャルインタビュー/下

40代はスター路線でいこうと思ってるんだよね(笑)

真名子陽子 ライター、エディター

 伊礼彼方スペシャルインタビュー/上

子どもたちにミュージカルを体感してもらいたい

――演劇を広めたいですよね。

 今回のレミゼ(『レ・ミゼラブル』)でコゼット役を演じていた熊谷彩春さんは、小さい頃にレミゼを見て感動して、そこからレミゼに出演することを目指してがんばってきたそうです。19歳だけどレベルがめちゃくちゃ高いんですよ。そういう方たちが増えたらミュージカル界も底上げされるだろうと思います。だから、僕が今やりたいのは子どもたちにミュージカルを体感してもらうことなんです。小学校や中学校へ行って30分の劇でもいいから観てもらいたい。やっぱり生で体感しなきゃいけないと思うんです。動画で見てもあの空気感は伝わらない。じゃあ、今の自分ができることはなんだろうということになるんですよね。伝えたい⇒伝えるには?⇒○○に出ている伊礼彼方になること。初めて地位というものを獲得しなきゃいけないと感じました。それは数年前から思っていて、オーディションを受けさせてもらったり、CDを出させてもらったり、という活動につながっていくんです。

拡大伊礼彼方=森 好弘 撮影
 
――子どもたちのミュージカル体験、実現できたら良いですね。

 僕はほぼ有言実行なんです。ああしたい、こうしたいと思うことは大抵叶っているんですよ。願えば夢は叶うとよくいうけれど、それでは夢は叶わない。でも、具体的に行動して種まきをすると、いつかのタイミングで夢は叶うのだと思います。母親から、音楽をやりたいんだったら自分で扉を開けて出なきゃいけないんだよと言われたことがずっと残っていて、自分で行動しなきゃいけない、自ら扉を開けなきゃいけないって、潜在的に組み込まれているんだと思います。2、3年かかって叶うこともあるし、5年かけてやっと形になってることもあるけれど、行動していればちゃんと叶うんです、不思議と。それが、ちょうど去年から今年、来年に向けていろんな事がピシッと合ってきている気がします、ありがたいことに。だから、子どもたちのミュージカル体験もいつか叶いますよ!

お笑い芸人さん、めっちゃ知ってます(笑)

 僕、お笑いに救われているんです。10代の頃、精神的に参ってしまって引きこもりになった時期があったんですけど、お笑い番組を見て笑っている間は苦痛を忘れられたんです。そこからお笑い番組をたくさん見るようになって笑う時間が増えたら、引きこもり生活から抜け出せたんです。ホントにお笑い番組ばかり見てました。だから、ミュージカル俳優よりお笑い芸人さんをめっちゃ知ってます(笑)。今回、CDの大阪プロモーションで各局の番組に出させていただいたんですけど、芸人さんが必ずいらっしゃるからすごい緊張しましたもん、テレビで見ていた方がいる!って(笑)。そうやってお笑いに救われているから、僕も人を楽しませようとトークイベントなどでよくしゃべるんです。

――(笑)。

 僕ね、某音楽番組でダウンタウンの浜田さんに突っ込まれたいという密かな夢があったんです(笑)。よく有名なアーティストに“なんやねんっ! それ~”って頭をバシッとはたいて突っ込んでるじゃないですか。残念ながらその番組は終ってしまいましたが、いつかそんな日が来ることを楽しみにしながら、本業の役者をがんばって、そして音楽活動もがんばっていけば、そうしたらまたひとつ、夢が叶うかなって(笑)。

――願うだけじゃなく行動する、ですね。

 行動すれば必ず結果がついてくるし、何かしら形になると思います。僕は音楽家にはなれなかったけど、CDを出させてもらいました。時間はかかりましたし形は変わったけれど、音楽に携われています。諦めずに種まきをして……でも、しっかりと水をあげないと芽が出ないですからね。

――水をあげる?

 お水をあげるということは、まずは自分を愛すること、自分を受け入れること。そして周りの人にも。今、それがようやくできるようになってきましたね。

拡大伊礼彼方=森 好弘 撮影
 
――伊礼さん自身の変化の時でもあるんですね。

 ……自分の居場所を見つけられたのかもしれないですね。演劇という確固たる場所ができたから、いろいろチャレンジして失敗しても、ここに戻ってくればいい。ここが一番好きで大事だから、それが自信になっているかもしれないですね。恐怖心がなくなったから外に向かって行けるようになったのかもしれない。でもそれはひとりで作ったものではないので、マネージャーをはじめいろんな方に支えられたから、みんな一緒に行こうぜって思ってます。事務所も大きくしていきたいから、若い人にもどんどん自分の技術を伝えていきたいですしね。そうするには、やっぱり知名度があったほうが早いので、やっぱり自分のブランド力を上げることなんです。人って変わりますよ……ただ有名になりたい、お金持ちになりたいと思っていたのが、何か残したいと思うようになりましたからね。

◆伊礼彼方 今後の出演情報◆
『STAND UP!CLASSIC FESTIVAL 2019』
2019年9月28日(土)~9月29日(日) 横浜赤レンガ倉庫特設会場
公式ホームページ

舞台『相対的浮世絵』
2019年10月25日(金)~11月17日(日) 東京:下北沢 本多劇場
2019年11月22日(金)~11月24日(日) 大阪:COOL JAPAN PARK OSAKA WW ホール
公式ホームページ

『伊礼彼方ソロライブ @COTTON CLUB』
2019年12月18日(水) COTTON CLUB

ミュージカル『ミス・サイゴン』
2020年5月19日(火)プレビュー初日~6月28日(日) 帝国劇場
2020年7月~9月 全国公演あり
公式ホームページ

ミュージカル『Beautiful』
2020年11月 帝国劇場
公式ホームページ

〈伊礼彼方プロフィル〉
 沖縄県出身の父とチリ出身の母の間に生まれる。幼少期は海外(アルゼンチン)で過ごし、その後、横浜へ。中学生の頃より音楽活動を始め、ライブ等で活動しながらミュージカルと出会う。その後、舞台を中心にミュージカル以外にもストレートプレイや朗読劇、歌舞伎、ライブコンサートなどジャンルや役柄を問わず、幅広い表現力と歌唱力を武器に多方面で活動中。
公式ホームページ

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筆者

真名子陽子

真名子陽子(まなご・ようこ) ライター、エディター

大阪生まれ。ファッションデザインの専門学校を卒業後、デザイナーやファッションショーの制作などを経て、好奇心の赴くままに職歴を重ね、現在の仕事に落ち着く。レシピ本や観光情報誌、学校案内パンフレットなどの編集に携わる一方、再びめぐりあった舞台のおもしろさを広く伝えるべく、文化・エンタメジャンルのスターファイルで、役者インタビューなどを執筆している。

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