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「高橋大輔の色気」を今こそ黒柳徹子的に分析する

矢部万紀子 コラムニスト

 高橋大輔さんがアイスダンスに転向するという。ブラボー。絶対、合ってる。だって高橋さん、色っぽいもん。2022年の北京五輪を狙うという。やったー。絶対、行ける。メダルだって狙える。だって色っぽいもん。

 というわけで、彼の色っぽさについて、あの色気はどこから来て、どこへ行こうとしているのか。というような話を書きたいのだが、これがなかなか難しい。その件について、最初に書いたのは2014年。ソチ五輪が6位で終わり、直後の世界選手権を欠場したタイミングでここに書いた。

 「大輔君」という三人称で、色っぽい、色っぽいと連呼する文章を提出したところ、編集者から「なぜ色っぽいと感じるのか、その理由も書いてほしい」と言われ、戸惑った。彼は色っぽい。それは確かだが、なぜそう感じるのかと考えたことがなかった。

 困った末に見つけたのが、「ドヤ顔」という言葉だった。2010年バンクーバー五輪で銅メダルをとったフリー「道」の演技。緩急をつけたその滑りの中、要所要所で見せた自信に満ちあふれた表情を「ドヤ顔」と位置付け、「根拠のある自信を見せつけられて、してやられた」と「色っぽい」と感じる我が心を表現した。

 今にして思えば、わかるようなわからないような分析だった。「大輔君」などと書いてしまうことも含め、若気の至りと言うべき文章だった。私はまだアラフィフで、引退した時、彼はまだ28歳になったばかりだった。33歳になった彼の今の姿を見れば、「大輔君」などと書くことはできない。だって、覚悟を決めた1人の大人なのだ。「君付け」は失礼過ぎる。

エキシビションで演技する高橋大輔=北村玲奈撮影 201812拡大全日本選手権のエキシビションで=2018年12月

 さかのぼること1年前、高橋さんは現役復帰を表明した。その時も別のところで彼の色っぽさについて書いた。関ジャニ∞の錦戸亮さんと顔の方向が似ている、どちらも「困った系ハンサム」だというところから分析をした。

 9月末でジャニーズ事務所を退所した錦戸さん。己というものがある人なのだろう。俳優としては、少し頼りない弱気な人物を多く演じてきた。そういう彼の魅力を支えているのが、困った系ハンサム顔。高橋さんも同様だ、という分析をした。

 前提として頭に描いていたのが、高橋さんが現役引退後に見せた表情だった。ニュースキャスターだったりダンスの舞台だったり、新たな仕事での表情なのだが、いつもちょっと困ったような顔をしていた。だから、錦戸さんと同じ困った系ハンサム。基本の顔立ちは現役時代もそれだった。が、滑り出したら一転、自信にあふれる強気な顔に。その落差が「色気」。そんなことを書いた。

村元哉中(かな)をパートナーに、2020年1月からアイスダンスに転向する高橋大輔拡大村元哉中(かな)をパートナーに、2020年1月からアイスダンスに転向する高橋大輔

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筆者

矢部万紀子

矢部万紀子(やべ・まきこ) コラムニスト

1961年生まれ。83年、朝日新聞社に入社。宇都宮支局、学芸部を経て、週刊誌「アエラ」の創刊メンバーに。その後、経済部、「週刊朝日」などで記者をし、「週刊朝日」副編集長、「アエラ」編集長代理、書籍編集部長などをつとめる。「週刊朝日」時代に担当したコラムが松本人志著『遺書』『松本』となり、ミリオンセラーになる。2011年4月、いきいき株式会社(現「株式会社ハルメク」)に入社、同年6月から2017年7月まで、50代からの女性のための月刊生活情報誌「いきいき」(現「ハルメク」)編集長をつとめた後、退社、フリーランスに。著書に『美智子さまという奇跡』(幻冬舎新書)、『朝ドラには働く女子の本音が詰まってる』(ちくま新書)。

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