メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

news letter
RSS

上遠野太洸&中尾拳也&結城洋平インタビュー/上

ジェットラグプロデュース『終わらない世界』

中本千晶 演劇ジャーナリスト


 12月に開幕するジェットラグプロデュース『終わらない世界』は、小惑星の地球衝突によって「終わる」はずだった世界が実は終わらないとわかったときの人々が取った行動を描いた奇想天外な作品だ。極限状態の中で、大女優・演出家・プロデューサーから小道具係まで、演劇にかかわる様々な人の舞台に賭ける思いが現れる。

 スターファイルでは、様々なジャンルから集まった個性豊かな出演者による対談を、趣向を変えて2回にわたってお届けしている。第2弾は上遠野太洸&中尾拳也&結城洋平による「イケメンバージョン」。前回のタカラヅカバージョンとはまったく逆で、8月に行われた本読みを除くと事実上初顔合わせの3人だが、はてさてどうなることやら? 手探り状態で始まった対談の展開にご注目ください。

演出の益山さん、生きてるリズムが速い?

拡大左から、中尾拳也、上遠野太洸、結城洋平=岩田えり 撮影

――まずそれぞれの役について、一度本読みをされてみての印象などを伺いたいのですが、上遠野さんが演じられるのは小道具係のトモル。全体の進行役も兼ねている役どころです。

上遠野:そうですね、とにかく七瀬ミワコさん(緒月遠麻)演じるライアン・クーパーの舞台を成功させたい、幕を開けたいという気持ち優先で動いている、情熱で生きているイメージがあります。

――そしてプロデューサーのタカオを演じられるのが中尾さん。台本を読ませていただいた印象だと、タカオさんってちょっと…男としてどうなのという部分もあったりしますが(笑)。

結城:それぞれの役者に当てた改稿を加えるかもという話だから、その後変わるのかもしれませんが、読み合わせの時の印象でいうと、まぁクズ(笑)。

中尾:僕は、演出の益山(貴司)さん、怖いだろうなって。読み合わせのときはそのことしか考えてなかった(笑)。

上遠野:見た目が大きいからね、 威圧感があるよね。

中尾:関西弁も怖くないですか。

結城:圧を感じる。何だか生きてるリズムが速くて、ポンポン回していく感じ。

上遠野:「生きてるリズムが速い」(笑)……まだ慣れていないからというのもあるよね。

拡大上遠野太洸=岩田えり 撮影

――益山さんの方は、逆にみんながおとなしいと心配していたそうですが。

中尾:いや、それは圧が凄すぎて…しかも誰も知らない現場だったし、年齢層も違うし。

――結城さんはこの中でも異色の役ですよね。私も台本を読ませていただいたときにタカオは「クズ男だな」とかトモルは「健気な感じだな」とかイメージが湧いたのですが、遠藤さんは全然わからなかった…。

結城: 僕もまだわかってないですね(笑)。遠藤の他にも「男1」とか「男2」とか色々な役があるので、わちゃわちゃ周りで盛り上げていけたらいいのかなと思っています。 僕も一人も知り合いがいなくて、でも益山さんとは一度ご一緒したいと思っていたので、すごく楽しみです。

中尾:全然年上に見えないですよね。

結城:ボク?

中尾:めっちゃ若く見えます。

結城:良かった!(笑)。いいのか悪いのかわからないけど。

中尾:23歳ぐらいに見える。

結城:31ですけど(笑)。今回、タカラヅカの方から益山さんのような小劇場一筋の方まで色んなジャンルから集められていて、その分色んな可能性もありそうで、新たな自分も生まれるんじゃないかと期待しています。

タカラヅカ出身の方、男よりかっこいい!

拡大中尾拳也=岩田えり 撮影

――インタビュー開始前に、中尾さんが「ずっと2.5次元の舞台が多いから、こういう現場は初めてでドキドキ」という話をされていましたが。

上遠野:そうだったんだ!

中尾:女性の方が出演する舞台があまりなくて。

上遠野:でも、タカラヅカの方は男性みたいな感じですよね(笑)。ご本人には言わないでくださいね!

――先日、タカラヅカバージョンということで緒月遠麻さん、十碧れいやさん、花陽みくさんにインタビューしたのですが、緒月さんが「人生最大のモテ期がここで来てしまった。どうしよう」とおっしゃっていたんです。緒月さん演じるミワコさんのことは、タカオさん(中尾)も好きだし、トモルさん(上遠野)も憧れているし、演出家のトオルさんとも昔恋仲でしたからね。

(一同笑)

――本読みだけではありますが、緒月さんの印象は?

上遠野:やっぱりかっこいいなと思いました。女性だけど何だかかっこよさがありますよね。

中尾:男よりかっこよかった!

結城:タカラヅカの方ってホントそうですよね。男より男らしいというか。

中尾:頼れるお姉さんみたいな感じ。

拡大結城洋平=岩田えり 撮影

――ご自分の場面などで「ここは面白くなりそうだな」と思ったところはありますか?

上遠野:僕は、最後の最後でトモルが取る行動ですね。あまりに突然なので(笑)。そこに行くまでに何を積んでいくかを逆算してしっかり考えてやらないと説得力のかけらもないので、益山さんの演出のもとに頑張りたいなと思っています。

結城:でも、その積み上げがしっかりできた上で持っていけたら面白くなりそう。

――トモルさんには最後にそれぞれの人物がどうなったかを明らかにする役割もありますね。まずセリフが長い(笑)。

中尾:あれはすごい! たまに違うことを言っちゃったりしそうですよね。

結城:俺らの人生、全然違う風になったりして(笑)。「日替わり」で(笑)。

上遠野:本番で慣れ始めて飽きちゃったら、やっちゃうかもしれない(笑)。

――そうなったら確認のため毎日通いたくなりますね(笑)。中尾さんはいかがですか?

中尾:いやもう、作品の世界観が凄すぎて……あれが益山ワールドなんですか? ついていくのに必死になりそう。僕の頭じゃ到底理解できないから、稽古していく中でディスカッションしてやっていけたらいいなあと思ってます。俺一人じゃちょっと……みんなに支えてもらわないと。

(一同笑)

中尾:それにコメディだし……コメディって難しくないですか? でも、ずっとコメディはやりたかったので、楽しみです。

◆公演情報◆
ジェットラグプロデュース『終わらない世界』
東京:12月11日(水)~12月15日(日) 博品館劇場
☆チケット 10月26日(土)~発売中
公式ホームページ
[スタッフ]
作・演出:益山貴司(劇団子供鉅人)
[出演]
緒月遠麻、上遠野太洸、中尾拳也、十碧れいや、シューレスジョー、花陽みく、藤田奈那、結城洋平、間瀬富未子、安楽信顕/田野聖子、成島敏晴

〈上遠野太洸プロフィル〉
 第23回ジュノン・スーパーボーイ・コンテストでグランプリを受賞したのをきっかけに芸能界へ。2014年、『グランディーバ』で舞台初主演、『仮面ライダードライブ』にレギュラー出演。以降、ドラマ、映画、舞台などで幅広く活躍している。最近の主な舞台出演は、東映ムビ×ステ『GOZEN-狂乱の剣-』、Nana Produce『女は過去でできている』、劇団PU-PU-JUICE 『新・罪と罰』、『ピアフ』など。
公式twitter

〈中尾拳也プロフィル〉
 2015年ミュージカル・テニスの王子様3rdシーズンで舞台デビュー。2.5次元舞台を中心に活躍。最近の主な舞台作品は、2.5次元ダンスライブ「SQ」ステージ Ep4『TSUKINO EMPIRE2』、『ある日の通り雨と共に。』『アオアシ』2.5次元ダンスライブ「SQ」ステージ Ep3『ROMEO – in the darkness -』など。
公式twitter

〈結城洋平プロフィル〉
 2004年「3年B組金八先生」の生徒役で俳優デビューし、ドラマなどで活躍。2016年 自身が主宰する演劇企画「結城企画」を立ち上げる。最近の主な舞台作品は、DOLL-COLORED POP 「あつまれ!『くろねこちゃんとベージュねこちゃん』まつり」、結城企画 第三回公演「瞬間、今、おれ、わたし、やるっきゃない」、ピウス企画「WHEREABOUTS」など。
公式twitter

・・・ログインして読む
(残り:約1000文字/本文:約4302文字)

全ジャンルパックなら本の記事が読み放題。


筆者

中本千晶

中本千晶(なかもと・ちあき) 演劇ジャーナリスト

山口県出身。東京大学法学部卒業後、株式会社リクルート勤務を経て独立。ミュージカル・2.5次元から古典芸能まで広く目を向け、舞台芸術の「今」をウォッチ。とくに宝塚歌劇に深い関心を寄せ、独自の視点で分析し続けている。主著に『なぜ宝塚歌劇の男役はカッコイイのか』『タカラヅカ流世界史』『宝塚歌劇に誘(いざな)う7つの扉』(東京堂出版)、『鉄道会社がつくった「タカラヅカ」という奇跡』(ポプラ新書)など。早稲田大学非常勤講師、NHK文化センター講師。

中本千晶の記事

もっと見る