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プラシド・ドミンゴはオペラ界のゴッドファーザー

「世界で最も忙しい男」にふってわいた「Me Too」騒動。これもまた運命なのか?

石戸谷結子 音楽ジャーナリスト

拡大オーケストラをバックに歌うプラシド・ドミンゴ ©堀田力丸

 「怖いのは自分自身の極限を見ることです」

 いまから30年も前、プラシド・ドミンゴにインタビューしたときのこと。歌手として絶頂期を迎えていた世界のスーパースターから、こんな意外な言葉が返ってきた。向かうところ敵なし。歌手としてのみならず、指揮者としても引っ張りだこの超人気で、誰もが彼の「永遠」を信じていた頃だ。

「ぼくは運命を信じている」

 神から類まれな美声を授けられながらも、日々たゆまぬ精進を続け、オペラ界の頂点に登りつめたドミンゴは、人一倍明晰な頭脳を持つゆえに、自分の人生を客観的に見ることができる。

 「毎日、自分自身と闘っています。いつも自分を向上させなくてはいけないから。ぼくは運命というものを信じています。自分のところに来た運命ならば、それをすべて受け入れて、運命に従って行動していきたいのです」

 あれから幾星霜が経ったいま、ドミンゴが直面している困難な運命を、誰が予想しただろう。それでもドミンゴは、「運命を受け入れる」ことが出来るのだろうか。

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筆者

石戸谷結子

石戸谷結子(いしとや・ゆいこ) 音楽ジャーナリスト

青森県生まれ。早稲田大学卒業。音楽専門出版社を経て、1985年からフリーランスの音楽ジャーナリスト。「モストリー・クラシック」誌、「音楽の友」誌などに執筆。NHK文化センター、西武コミュニティカレッジなどでオペラ講座を担当。主な著書に「マエストロに乾杯」「オペラ歌手はなぜモテるのか?」「オペラ入門」「ひとりでも行ける オペラ極楽ツアー」「石戸谷結子のおしゃべりオペラ」など。

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