メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

news letter
RSS

お子様に浪花節! 地域で学校で

物語に心遊ばせ、三味線音楽にノリノリ、子どもの表情が変わります

玉川奈々福 浪曲師

聴き手は乳児からお年寄りまで

 「うっひゃあ!」

 ……と、思わず声をあげてしまいました。

 12月上旬、都内某ホール。子どもにさまざまな芸能を体験させておられる団体の主催イベントで、子どもたちに浪花節を聞かせてください、というご依頼をうけての会でした。

 主催者からは「お子様と親御さん50人くらいですかねー」と言われていたのに、会場に入ってみたら、前方には、お母さんに抱かれている乳児から、寝っ転がってもいいように敷かれた布の上にお座りしている幼児から小学生くらいまでのお子様たち。そしてその後ろに置かれた椅子に座る、親御さんとおぼしき方々、祖父母とおぼしき方々、一般の方々、立ち見も含め、会場ぎっちぎちに、200人くらいおられたでしょうか。

 「客層、幅広すぎる……」

奈々福拡大幼児からお年寄りまで。この日の観客は幅広い年齢層(Ⓒきたく子ども劇場)

 会の主旨からして、照準はお子様に当てます。とはいうものの、そもそも、乳児から小学生まで、「お子様」の幅が広い(泣)。それに、お客さん総数の半分を占める大人を無視するわけにもいかない。

 うーむ。

 こういうときにかけるネタは決めています。

 「浪曲はお爺さんが青筋立ててうなるもの」

 「聞いてても意味わかんない、眠くなる」

 という先入観およびご意見に対抗すべく、老若男女「絶対に!」わかる物語、そして、いわゆる浪曲的イメージから「一番遠い」物語を、浪曲にしてあるのです。

 「浪曲シンデレラ」

 どうですか。これならお子様からご年配まで、OKでしょ?

 鉄板ネタです。きっちり、古典浪曲の型にのっとって作ってある上に、筋はシンデレラですから、節に聞きほれて(笑)、あらすじが一部飛んでしまうようなことが万一あっても、追いついてこられます。

 そしてさらに。

 あらゆる年齢層に受ける、さまざまな種類の笑いが仕込んであるのです。

 昭和世代の大人向けの笑い。女子向けの笑い。子ども向けの笑い。全世代に受ける笑い。

 演じる場所や客層によって、これほど反応が多彩なネタはなく、それはすなわち、客層によって受けるポイントが違うからです。でもどの客層でも大丈夫なように作ってあります。

 では、まだ言葉がわからない幼児には?

 大丈夫。浪曲は、節つきの語り芸。三味線音楽がついており、音だけでも楽しめるのです。

全ジャンルパックなら本の記事が読み放題。


筆者

玉川奈々福

玉川奈々福(たまがわ・ななふく) 浪曲師

横浜市生まれ。出版社の編集者だった94年、たまたま新聞で浪曲教室のお知らせを見て、三味線を習い始め、翌年、玉川福太郎に入門。01年に曲師から浪曲師に転じ、06年、玉川奈々福の名披露目をする。04年に師匠である福太郎の「徹底天保水滸伝」連続公演をプロデュースして大成功させて以来、数々の公演を企画し、浪曲の魅力を広めてきた。

玉川奈々福の記事

もっと見る