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[2019年 テレビベスト5]良くも悪くも…

青木るえか エッセイスト

長い、内容がない、意味不明の二大記者会見

第3位『まんぷく』(2018年10月~3月、NHK)と『なつぞら』(4月~9月、NHK)

 『まんぷく』は、ひさびさにのめり込んで見ていた朝ドラだった。登場人物の書き込みが上手で奥行きがあり、どんな人物にも「人生」が感じられる、最近まれに見るドラマだ!と思ってたんです。福ちゃん姉妹の夫たち3人(主役の萬平さん、咲姉ちゃんの旦那さんの真一さん、克子姉ちゃんの旦那の忠彦さん)、そして調子いい男である世良勝夫。この男たちの描かれ方がイキイキしてて魅力的でよかったの! 他にも歯医者の牧さんやらコックの野呂さんやら「いい男満載」だったなあ。

……しかし、後半にインスタントラーメンを開発→さらにカップラーメン、というあたりから、人物よりも「開発を描く」感じになってきて、どうも私としては「思い出に涙しながらも笑うような大団円」を期待してたのに、ただ「めでたしめでたし」みたいな終わり方だったので肩すかしを食らった。期待が大きすぎたのかもしれないけど、途中からの落胆は大きかったなあ。

 で、次に『なつぞら』がきて、これが

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筆者

青木るえか

青木るえか(あおき・るえか) エッセイスト

1962年、東京生まれ東京育ち。エッセイスト。女子美術大学卒業。25歳から2年に1回引っ越しをする人生となる。現在は福岡在住。広島で出会ったホルモン天ぷらに耽溺中。とくに血肝のファン。著書に『定年がやってくる――妻の本音と夫の心得』(ちくま新書)、『主婦でスミマセン』(角川文庫)、『猫の品格』(文春新書)、『OSKを見にいけ!』(青弓社)など。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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